お得な引っ越しのために!料金相場と見積もりを安くする秘訣
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引っ越し料金は、さまざまな要因によって変動します。具体的には、時期や荷物の量、移動距離といった条件が挙げられます。これらの要素が組み合わさることで、最終的な料金が決まります。そのため、引っ越しを計画する際には、これらの要素を考慮することが大切です。
さて、引っ越し料金を安く抑えるためのコツは、すべての利用者に共通しています。
そのズバリな方法は、「複数の業者から見積もりを取って比較すること」です。
なぜなら、引っ越し料金は各業者が独自の基準で設定しているため、業者ごとに大きな価格差が生じることがあるからです。実際に見積もりを比較すると、最大で50%引っ越し料金を安くできるケースもあります。このように、複数の業者の提示を見比べることで、よりお得な選択ができるのです。
一方で、間違った業者に依頼してしまった場合、数万円単位で損をしてしまうリスクもあります。そのため、引っ越し料金を安くしたいと考えている方は、ぜひ見積もりを比較するようにしましょう。しっかりと準備を行うことで、お得でスムーズな引っ越しを実現することができます。
引っ越し料金の大まかな相場をチェック!

料金を決める大きな要素は、「時期」「荷物の量」「移動距離」の3つです。これらの要素は、引っ越しの際に重要な判断材料となります。
今回、標準的な料金として5月中旬を基準に、2人暮らしと4人暮らしの家庭それぞれにおける距離別の料金相場をまとめました。以下に、引っ越し料金の相場価格表を示します。
引っ越し料金の相場価格表
移動距離 | 2人家族 | 4人家族 |
---|---|---|
同一市内 (~15km) | 65,000円 | 96,000円 |
同一県内 (~50km) | 69,000円 | 107,000円 |
同一地方 (~200km) | 81,000円 | 132,000円 |
中距離 (~300km) | 108,000円 | 153,000円 |
遠距離 (~500km) | 136,000円 | 196,000円 |
※目安として、東京-大阪間の距離がおよそ400kmです。
これが引っ越し料金の大まかな相場です。もちろん、実際の料金は荷物の量や時間帯、さらには季節によって変動することがありますので、目安として覚えておくと良いでしょう。
2人暮らしや4人暮らしの荷物量について、具体的なイメージをお伝えいたします。それぞれの家庭がどのような荷物を持っているのかを知ることで、引っ越しの際の準備や料金の目安とすることができるでしょう。
2人暮らしの場合
2人暮らしの場合、想定するのは大人2人が住む家庭で、40平米前後の1LDK〜2DKの間取りです。
料金相場は同市内であれば平均65,000円、遠距離に引っ越す場合は136,000円程度となります。
想定される荷物の量は以下の通りです。
4人家族の場合
次に、4人暮らしの家庭について見てみましょう。大人2人・子供2人の家族で、100平米前後の2LDK〜3LDKの間取りを想定しています。
料金相場は同市内であれば平均96,000円、遠方に引っ越す場合は196,000円程度です。2人家族と比較すると、約1.5倍の相場価格となります。
4人家族の場合の想定荷物量は以下の通りです。
荷物が多い家庭の場合
家庭によっては、荷物の量がさらに多くなることがあります。
その場合は、「荷物が入った段ボール箱が何個あるか?」がひとつの目安となります。
引っ越し業者が見積もりを行う際、一般的には1人当たり10個程度のダンボール箱を基準に考えます。つまり、4人暮らしの場合は40箱を想定して料金が計算されるのです。
もし荷物が多くてこの目安を超えた場合、どのような料金になるかをざっくりと計算してみました。
以下は「4人家族で40箱を基準(=100%)」とした場合の料金表です。
箱数 | 料金相場 |
---|---|
40箱 | 100% |
50箱 | 103% |
60箱 | 103% |
70箱 | 106% |
80箱 | 106% |
90箱 | 110% |
例えば、引っ越しの際にダンボール箱が60個になってしまった場合、料金が約6%ほど上乗せされる計算になります。
具体的には、4人暮らしで「同一市内の引っ越し」の場合、基本料金は96,000円なので、ここに6%の上乗せを加えると「96,000円+5,760円=101,760円」となります。
このように、荷物が多いほど料金も高くなるため、なるべく少ない箱数に収まるように整理しておくことが重要です。
繁忙期の料金相場について
引っ越し料金は季節によって大きく変動します。特に、3月や4月は料金が非常に高くなるため注意が必要です。
では、具体的にどれほど高くなるのか、平均的な5月中旬の引っ越し料金を基準にして、1月から12月までの相場をパーセンテージでまとめました。
時期 | 料金相場 |
---|---|
1月 | 93% |
2月 | 99% |
3月 | 175% |
4月 | 125% |
5月 | 100% |
6月 | 94% |
7月 | 105% |
8月 | 100% |
9月 | 95% |
10月 | 97% |
11月 | 91% |
12月 | 95% |
一年を通して最も見積もりが高くなるのは3月で「175%」、次いで4月の「125%」となります。
たとえば、5月に80,000円の見積もりだった場合、同じ内容で3月だと140,000円かかる可能性があるのです。
一方で、最も料金が安くなる11月には、5月と比べて約1割ほど安く引っ越せる計算となります。
このように、引っ越しを行うタイミングは非常に重要で、できるだけ3月と4月を避け、安く引っ越せる時期を選ぶことをお勧めいたします。
ただし、就職や転勤などの理由でどうしてもこの時期に引っ越さなければならない方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、必ず「相見積もり」を行い、安い業者を比較して選ぶことが大切です。
多少手間に感じるかもしれませんが、これを行うことで、一番高い引っ越しシーズンでも1~2万円程度の差が生まれることがあります。
引っ越しを安く行いたいなら「相見積もり」は非常に重要

まず、大まかな料金目安を把握した後にやらなければならないことは、引っ越し業者を比較することです。
最近では、多くの方がこのプロセスを行っていますが、いくつかの業者に見積もりを依頼して、どの業者が最も安いかを比較することを「相見積もり」と呼びます。
安く引っ越しをするためには、この相見積もりを行うことが必須であり、最低でも3社程度の見積もりを比較することをお勧めします。
実際に引っ越し業者の査定を経験された方はご存知かもしれませんが、業者が初めに提示してくる見積額は、実際の相場よりも高めになっていることが多いのです。
これは、ある意味で「値引き交渉を前提とした価格」とも言えます。ですので、もし最初に提示された金額のままで契約をしてしまうと、大きな損をしてしまう可能性があります。
多少面倒に感じるかもしれませんが、相見積もりを行うことによって、最終的に支払う金額は大きく変わることがあるため、必ず実施することをおすすめします。
手間がかかることを避けたい方には、「引越し侍」などのインターネットの一括見積もりサイトを利用することで、簡単に比較ができるので、ぜひ活用してみてください。
ネット査定はなるべく多めに、実査定(下見)は3社程度やる
最近では、インターネットの「一括見積もり査定」が広く利用されています。
スマートフォンやPCを使えば、簡単に申し込むことができ、8社から10社程度の査定額をすぐに調べることが可能です。
このネット査定は、あくまで大まかな見積額であり、実際には後に「実査定」と呼ばれる正確な下見が必要になります。しかし、大まかな料金相場をすぐに把握できるため、とても便利です。
ネット査定は簡単に行えるため、なるべく多くの業者を比較することが、安く引っ越す確率を高めることにつながります。
その中から、条件が良い業者を3社ほど選択し、実査定を依頼することをお勧めします。
この時のポイントは、最低でも1社は「大手の引越し業者」を選ぶことです。
いくら安い業者でも、知名度が低いところだけではサービス内容に不安を感じるかもしれません。そのため、大手を含めた実査定の料金を比較することが重要となります。
もし、「大手の半額以下」など、明らかに安すぎる見積もりを提示してくる業者がいた場合は、トラブルが発生するリスクが高いので、避けた方が無難です。
一括見積もりサイトの上手な活用方法
一括見積もりサイトは非常に便利で無料で使えますが、1つだけデメリットとして「引っ越し業者からの営業が来る」という点があります。
これはある意味仕方のないことではありますが、もし電話営業などを嫌う方がいらっしゃるのであれば、申し込む際に「日中は仕事なので連絡はメールで」と記載することをお勧めします。
また、申し込み時のメールアドレスについても、普段使っているアカウントとは別に、Gmailなどの無料メールでアカウントを作成しておくと便利です。
専用のメールアドレスを用意しておくことで、管理が楽になりますし、万が一引っ越し業者からしつこい営業メールが来た場合でも無視しやすくなります。
このように、多少のデメリットがあるものの、一括見積もりサイトを利用するメリットは非常に多いです。
- 安い引っ越し業者が簡単に見つかること
- 一括見積もりサイト独自のお得な特典が利用できること
- 悪質な業者に当たる確率が減ること
したがって、これらのサービスを利用しないよりも、利用した方が得られる特典が多いと言えます。
有名な一括見積もりサイトとしては「引越し侍」や「SUUMO」などがありますので、少しでも安く引っ越したいと考えている方は、ぜひこれらを上手に活用してみてください。
おすすめの引越し見積もりサイト

実際におすすめの一括見積もりサイトをいくつかご紹介します。
実は、一括見積もりサイトにもそれぞれ異なる特徴があり、「お得な一括見積もりサイト」を選ぶことで、通常よりも安く引っ越せる確率が高まります。
今回は、くらしNAVI編集部が厳選した2つのサイトを紹介しますので、引っ越しの際にはぜひ利用してみることをお勧めします。
引越し侍

「引越し侍」は、テレビのCMでもよく見かけることから、多くの方に認知されている一括見積もりサイトです。このサイトは、一括見積もりサイトの中でも特に人気が高く、知名度もNo.1を誇っています。
引越し侍の大きな特徴は、330社以上の引っ越し業者の中から、最大で10社までの見積もりを比較できる点です。これにより、多くの業者を一度に比較できるため、特に費用を抑えて引っ越したい方には非常におすすめとなっています。
さらに、引越し侍を利用することで、引っ越し料金が最大で50%も安くなる可能性があります。このような大幅な割引は、特に経済的な負担を軽減したい方にとって魅力的に映るでしょう。また、期間限定のキャッシュバックキャンペーンや、お得な電子マネーギフトがもらえる独自の特典サービスも充実しています。これにより、引っ越しを行う際のさらなるコスト削減につながることが期待できます。
引越し侍は、大手の引っ越し業者だけでなく、地域の地元業者までも幅広く登録しているため、選択肢が豊富です。これにより、ユーザーは自分のニーズに合った業者を見つけやすくなっています。そのため、初めて引っ越しの見積もりを行う方や、たくさんの選択肢の中から最適な業者を選びたい方には、引越し侍から利用を始めることを強くおすすめします。
SUUMO

「SUUMO」は、日本で最大級の不動産ポータルサイトとして、多くのユーザーに親しまれています。
一般的には、テレビCMなどで「お部屋探し」のイメージが強く印象づけられていますが、実は引っ越しの一括見積もりサービスにも対応していることをご存知でしょうか。
SUUMOの特筆すべき点は、「見積もり先を自分で選べる」という特徴です。この機能は、他の一括見積もりサイトにはあまり見られないユニークな特徴となっています。
たとえば、「複数の業者を比較したいが、名前も知らない業者から見積もりを取得するのは不安だ」と感じる方にとって、SUUMOは理想的な選択肢と言えるでしょう。
引越し業者の中には、あまり馴染みのない名前の業者も多く、その信頼性に疑問を持たれる方もいらっしゃいます。そこで、SUUMOでは、自ら選んだ業者に対して見積もりを依頼することができるため、安心して引っ越しの準備を進めることが可能です。
このように、引越しにおける情報収集のスタイルには、さまざまな選択肢があります。例えば、数多くの業者を比較したい場合には「引越し侍」を利用することが適しています。一方で、自分で選択した業者を比較したいという方には、SUUMOを使うことをお勧めします。このように、目的に応じて使い分けることで、より満足のいく引っ越し体験が得られるでしょう。
この2つの一括見積もりサイトは、特に多くの利用者に支持されているため、大変おすすめのサイトです。
それぞれのサイトでは、提携している業者が異なりますので、利用者にとって様々な選択肢が提供されています。また、特典なども充実しているため、よりお得にサービスを利用できる可能性が高いです。
時間に余裕がある方は、両方のサイトを活用して、徹底的に比較することをお勧めいたします。複数の見積もりを取得することで、各業者のサービス内容や料金を比較し、自分に最適な選択肢を見つけることができます。
引っ越し料金については、相見積もりをするかしないかで、料金が大きく変動する可能性もあります。場合によっては、料金が倍近く変わることも珍しくありませんので、必ず相見積もりを行っておくようにしましょう。これによって、無駄なく、経済的に引っ越しを進めることができるでしょう。
引っ越し料金を値引きするためのコツ

引っ越し料金をできるだけ安くする方法として、多くの方が「相見積もり」を挙げますが、それに加えていくつかの役立つコツもあります。
さらに料金を節約したい方のために、以下に値引きに関するコツをまとめておきました。
引っ越し業者の下見までに荷物を減らす
引っ越し料金を決める要素の一つに「荷物の量」がありますので、できるだけ荷物を減らすことが、結果的に費用を抑えることにつながります。
もし使用していない家具や家電がある場合は、引っ越し業者が見積もりに来る前に処分することをおすすめいたします。あるいは、「これは引っ越しまでに処分します」と業者に伝えられるように、部屋の隅にまとめておくことも有効です。
こうしなければ、運ばない荷物の分も見積もりに加算され、結果として高額な見積もりになる可能性があります。
また、大型家具や家電製品、トレーニング器具を処分する場合、粗大ごみとして地方自治体に処分費用を支払わなければならないこともあります。
そうした場合には、メルカリやヤフオク、ジモティーなどを活用することで、無料で処分するコツもあります。
手間はかかるかもしれませんが、処分費用を浮かせるだけでなく、場合によっては売却益を得ることもできるため、引っ越し費用の助けになります。
くらしNAVI編集部の経験上、大型家具や家電などをジモティーで「無料で譲ります」と掲載することで、比較的高い確率で無料で引き渡すことが可能です。
遠距離引っ越しの場合は家具の買い替えも検討
引っ越し料金は「荷物の量×距離」で算出されるため、遠距離で荷物が多い場合、費用が高額になる傾向があります。
遠距離の引っ越しの場合、荷物を減らしても大きな節約にはつながらないことが多いです。
そこで、冷蔵庫や洗濯機、ベッドやタンスなどの大型家財を売却し、新居で買い替えることを考えるのも一つの選択肢です。
例えば、冷蔵庫一つの引っ越し料金が7,000円から17,000円程度高くなることがあるため、古い冷蔵庫を処分して新居で新しいものを購入するというのも、費用の節約につながるでしょう。
曜日、時間は「お任せ」が最安値
引っ越しを行う際の日時を選ぶことで、費用を抑えることが可能です。
曜日 | 平日 | 土日祝 |
---|---|---|
午前便 | 119% | 126% |
午後便 | 100% | 108% |
フリー便 | 84% | 92% |
具体的には、平日の午後を基準とした場合、土日祝日や午前便は割高になる傾向があります。
特に午前便は非常に需要が高く、利用者の65%以上がこの時間帯を希望するため、費用が高く設定されています。
最も安価に引っ越す方法は、時間帯を指定しない「フリー便」です。
この場合、業者の都合によって時間帯が決まりますが、その分確実にコストを削減できる可能性があります。
もちろん、フリー便であっても、基本的には前日または前々日までに開始時間の連絡が来るため、ご安心ください。
値引き交渉は遠慮せずにやるが、即決はしない
引っ越し業者が下見に来た際には、積極的に値引き交渉を行うことが大切です。
業者から「今決めていただければ特別にお安くします」と提案されても、すぐに契約を決めるのは避けるべきです。
なぜなら、その時点での金額はまだ下がる可能性が高いからです。
冷静に「一度考えてみたいので、また後日連絡します」と伝え、他の業者にも見積もりを依頼しましょう。
そして、「他社の見積もりはこの金額でしたが、貴社ではもっと安くできますか?」と具体的に交渉を持ちかけることで、スムーズに値下げ交渉を進めることができます。
このように、引っ越し料金を値引きするためには、計画的に荷物を整理し、賢く業者と交渉することが重要です。ぜひ、これらのコツを参考にして、満足のいく引っ越しを実現してください。
オプション料金についての考え方

引っ越しの際に、ピアノの運搬やエアコンの取り外しなど、標準料金には含まれていない作業がオプション料金として扱われます。
また、絵画やペットに関しては、運送の対象外となっていることもあり、専門の運送サービスが必要となる場合があります。
このような特殊な荷物については、事前に確認しなければ、思わぬ高額料金が発生してしまうことがありますので、注意が必要です。
以下に主要なオプションサービスをまとめましたので、ぜひ事前にご確認いただければと思います。
オプション名 | 相場料金 |
---|---|
荷造り・荷解き | 20,000~60,000円 |
エアコンの取り外し | 10,000~30,000円 |
ピアノの運搬 | 15,000~50,000円 |
不要品の処分 | 5,000~15,000円 |
荷物の一時預かり | 15,000~25,000円 |
ハウスクリーニング | 20,000~80,000円 |
上記の料金は一つの目安であり、引っ越し業者によって料金は異なることがあります。
一般的に、大手の業者であればほとんどのオプションに対応していますが、地元密着型の小規模業者では対応していない場合もありますので、その点にはご注意ください。
それぞれのオプションサービスについて、簡単に解説していきます。
荷造り・荷解き
このサービスは「おまかせプラン」とも呼ばれ、ダンボールへの梱包や荷解き、さらには家具の解体などを行なってくれるオプションです。
準備に時間が取れない方や、妊娠中、または病気などの事情で自分で作業するのが難しい方に適しています。
大手の引っ越し業者であれば、このオプションは必ず用意されていますが、荷物の量に応じて料金が高くなるため、安く済ませたい方にはあまりおすすめできません。
エアコンの取り外し
引っ越しの標準料金には、基本的にエアコンの取り外しが含まれていません。
エアコンの取り外しを引っ越し業者に依頼すると、割高になることが多くありますので、できればエアコン専門の業者に依頼した方が安く済む場合があります。
同じ地域内の引っ越しであれば、別々に依頼しても問題ありませんが、県外や遠方の場合には、引っ越し業者に依頼する方が結果的に安くなることもあります。
ピアノの運搬
このオプションでは、電子ピアノの場合は比較的低価格で済みますが、特にグランドピアノのような重量のあるピアノの場合は料金が高額になります。
2階以上へ運搬する際にクレーンが必要になる場合、追加で30,000~50,000円ほどかかることもありますので、事前に確認しておくことを強くおすすめいたします。
不用品の処分
引っ越し業者に粗大ゴミや不要な大型家具を引き取ってもらうことも可能ですが、これも高額になる傾向があります。
事前にフリマやオークションサイトで譲渡可能なものは予め処分しておいた方が良いでしょう。
どうしても処分できない場合は、地方自治体に直接問い合わせて、安く廃棄する方法を検討されることをお勧めします。
荷物の一時預かり
入居と退去のタイミングがずれてしまった場合には、一時的にトラックに荷物を預かってもらうサービスもあります。
このサービスの相場は1日あたり15,000~25,000円程度です。
基本的には預けている間は荷物の取り出しはできません。
業者によってはこのサービスを提供していない場合もあり、その際にはトランクルームに預ける方法も考えられます。
トランクルームであれば、約7平米(4畳)のスペースを月間12,000~40,000円程度で借りられるため、長期に預ける場合はこちらの方が安く済む可能性があります。
ハウスクリーニング
旧居や新居の清掃サービスもありますが、こちらは業者によってはオプションメニューに含まれない場合があります。
清掃の料金は部屋の間取りや家具家電の数に依存し、割高になることが多いため、安く済ませたい方は自分で清掃する方が得策でしょう。
宅急便などを使った引っ越しは節約になるのか?

荷物が少ない方の場合、引っ越し業者を利用せずに宅急便などを使用した方が安くなるのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、結論から申し上げると、宅急便を利用した引っ越しが節約につながることはほとんどありません。
宅急便は、箱の大きさや重さ、距離によって料金が異なるため、「近距離かつ荷物が少ない」場合に限り、引っ越し業者よりも安くなる場合があります。
また、一般的な宅急便のダンボールに収まらないような家具や家電がある場合は、「家財宅急便」や「ラージサイズ宅急便」といったサービスを利用する必要があります。
これらのサービスは便利ではありますが、1点からの配送が可能であるため、料金はかなり割高に設定されています。
例えば、クロネコヤマトの「らくらく家財宅急便」の料金例は以下の通りです。
- 冷蔵庫:16,555円
- 洗濯機:7,535円
- シングルベッド:16,555円
- ダブルベッド:23,375円
※同一県内移動での料金
特に重さが150kgを超える荷物や、商品価格が50万円を超える高価な品物には制約があるため、注意が必要です。
実際に宅急便を利用した引っ越しを考えた場合のシュミレーションはこのようになります。
サービス名 | 2人家族 | 4人家族 |
---|---|---|
一般宅急便 | 32,000円 | 64,400円 |
家財宅急便 | 47,465円 | 80,575円 |
合計料金 | 79,665円 | 144,975円 |
※2人家族は冷蔵庫、洗濯機、ダブルベッド、ダンボール20箱で算出しています。
※4人家族は冷蔵庫、洗濯機、ダブルベッド、シングルベットx2、ダンボール40箱で算出しています。
宅急便を利用して引っ越しを行った場合の料金についてお話しいたします。具体的な試算として、2人家族の場合は79,665円、4人家族の場合では144,975円という結果が出ています。この金額には、さまざまな荷物を宅急便で送る場合のコストが含まれています。ただし、この料金は状況によって変動する可能性がありますので、あくまで一つの参考値としてご理解いただければと思います。
一方、同じ量の荷物を引っ越し業者を利用して運ぶ場合の相場料金は、2人家族で69,000円、4人家族で107,000円となっています。
このように比較してみますと、引っ越し業者を利用した方が、一般的にお得になることが分かります。特に、引っ越し業者はさまざまなサービスを提供しており、荷造りや荷解きのサポートも受けることができるため、手間を軽減できるメリットもあります。
さらに、「一括見積もりサイト」を利用することで、複数の業者から見積もりを取ることができ、値引き交渉を行うチャンスが広がります。そうすることで、より安く引っ越しを実現できる可能性があります。
したがって、基本的には宅急便を利用するよりも、引っ越し業者を選んだ方が経済的かつ効率的に引っ越しを進められるでしょう。荷物の量や状況によって異なるかもしれませんが、しっかりとしたプランニングと情報収集を行うことで、より満足のいく引っ越しが実現できると考えられます。
よくある質問

引っ越しの見積もりをどれくらい前に取るべきか?
希望日に引っ越しを行うためには、早い段階で見積もりを取得することが最も効果的です。
引っ越し業者には、1日の受け入れ上限が設定されており、また受け付けは先着順となるため、できるだけ早く見積もりを取る必要があります。
特に繁忙期の3月から4月に引っ越しを予定されている方は、1ヵ月前の見積もりでは遅すぎる場合もあります。この時期では、希望通りに引っ越しができない可能性もありますので、できれば2ヵ月程前に見積もりを取得しておくことを強くおすすめいたします。
通常の時期に引っ越しをする場合についても、1ヵ月前を目安に見積もりを取るのがベストです。
早めに見積もりを取得することで、引っ越し業者との価格交渉がスムーズに進みやすくなるため、「なるべく早く見積もりを取る」というのが得するためのコツとなります。
一括見積もりを行った際にしつこい営業が来るのではないか?
一括見積もりサイトを利用すると、しつこい営業電話がかかってくる可能性があるというデメリットがあることは事実です。
この点については、申込時の備考欄に「日中は仕事に出ているので連絡はメールでお願いします」と書くことで、ある程度しつこい営業電話を減らすことができるかもしれません。
しかし、それでも電話をかけてくる業者は存在します。
そのような場合には、「すでに他の業者で契約をしました」とはっきり伝えるのがベストな対応です。
こちらの要望を無視して電話をかけてくる業者は、無理に相手をする必要はありません。契約が既に完了している旨を伝えれば、相手も無駄な営業を続けなくなるでしょう。
引っ越し料金がどのように決まるのか?
引っ越しの見積もり料金は、以下の4つの要素から算出されます。
基礎運賃 | 移動時間による「時間制」と移動距離による「距離制」の2種類 |
割増料金 | 「繁忙期」や「時間帯」、「休日」などにより加算 |
実費 | 作業員の人権費や梱包資材費、交通費など |
オプション料金 | エアコンの取り外しや不用品の処理などのサービス |
基礎運賃は引っ越し業者の約款に基づいて算出されており、これは国土交通省が定めているため、どの業者でも大きな差はないとされています。
基礎運賃は2種類あり、移動時間に応じて計算される「時間制」と、移動距離を基に算出される「距離制」の2つに分けられます。
短距離の引っ越しには「時間制」が、長距離の場合には「距離制」が適用される傾向にあります。
引っ越し料金を安く抑えたい場合には、「割増料金」と「オプション料金」について考慮することが重要です。
クレジットカードで支払うことはできる?
基本的には、クレジットカードでの支払いが可能ですが、一部の業者では対応していない場合がありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
また、対応している場合でも、カードの種類や支払い回数にはバラつきがあるため、注意が必要です。
クレジットカード決済のメリットとデメリットについても簡単にまとめておきます。
ポイントが貯まる
⭕️クレジットカード会社によっては優待サービスがある(指定業者利用の場合)
⭕️分割払いで費用を抑えることができる
❌分割払いができない場合がある
❌別途手数料が発生する場合がある
❌引越業者への事前申告がなければクレジットカードを利用できない場合がある
これらのデメリットについては、事前に確認することで未然に防ぐことができるため、クレジットカードを利用した方が得であることがわかります。
引っ越しにかかった費用をローンで支払うことができる?
あまり知られていないことですが、引っ越しにかかる費用はローンを利用して支払うことが可能です。
引っ越しの際には、業者に支払う料金のほかに、敷金や礼金、仲介手数料、さらには家具の購入費など、さまざまな大きな出費が発生します。
こうした費用を賄うために利用できるのが「フリーローン」です。
フリーローンは、借入金の使い道に制限のない個人向けのローンであり、引っ越し費用としても利用することができます。
金利が低いため、フリーローンは非常に魅力的な選択肢となっています。また、インターネットからの申込みが可能であるため、利用が一層容易になっています。
ただし、フリーローンは審査に時間がかかるため、融資されるまでに時間を要することがデメリットになります。
一方で、カードローンは用途の制限がなく、素早く審査が行われるため、急いでいる場合にはこちらの利用も検討できます。
しかし、カードローンは金利が高い場合もあるため、自分に合った方法をしっかりと確認した上で利用することが重要です。
まとめ
引っ越し料金の相場や安くするためのコツについてお話ししました。引っ越し料金は、時期や荷物の量によって大きく影響を受けます。
引っ越しの時期を調整するのが難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、できる限り荷物を整理し、引っ越し業者の下見前に準備を進めることをおすすめします。
そして、特に大事なのが引っ越し業者の「相見積もり」です。
この手続きを行わなければ、確実に損をしてしまう可能性がありますので、引っ越しが決まったらできるだけ早く一括見積もりサイトを使って比較してください。
早めに見積もりを依頼することで、引っ越し業者側もスケジュール調整がしやすくなり、値引き交渉も通りやすくなります。
相見積もりを行うことで、最大50%引っ越し料金が安くなることもあるため、コストを抑えたい方は必ず行うべきです。