マンション売却で高く売るためのポイントと仲介業者の選び方
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マンションや戸建てなどの不動産を売却する際、売り方や仲介業者の選び方次第で売却価格に大きな差が出ます。
たとえば、売却価格が5%や10%変わるだけでも、数十万~数百万円の差になることがあります。
このページでは、
- 不動産を高く売るために必要な3つの条件
- 不動産売却でおすすめの業者ランキング
- 実際に売却する際の流れ
などについて詳しく解説します。
マンションや戸建てを売る際の注意点についても解説するので、これから不動産の売却を検討している人はぜひ参考にしてください。
不動産を高く売るために必要な3つの条件
不動産をより高い価格で売却するためには、正しい「売り方」を理解することが大切です。
この基本を知らないと、本来の価格より安く売ってしまう可能性があります。
後悔しないためにも、不動産を高く売るための3つのポイントをしっかり押さえましょう。
個人に売却するのがおすすめ
不動産を売却する際の相手先は、「不動産買取専門業者」と「一般個人」の2つに大きく分けられます。
- 不動産買取専門業者の場合
- メリット: 売却期間が短く、現金化が早い。価格が確定する。
- デメリット:売却価格は一般個人への売却より低くなる傾向がある(20~30%程度安くなる場合も)。
- 一般個人の場合
- メリット:買取業者よりも高い価格で売却できる可能性があります。
- デメリット:売却完了までに時間がかかることがある。
特に時間的な余裕がある場合は、一般個人を対象に売却する方法を検討するのがおすすめです。
高い売却価格を目指したい方には、時間をかけて適切な相手を見つけることがポイントとなります。
物件に合った媒介契約を選ぶ
一般個人に売却する場合、不動産仲介会社との「媒介契約」が必要になります。
媒介契約とは、売主が不動産仲介会社に不動産の売却を依頼する契約のことをいいます。
※不動産購入の場合も、購入依頼の媒介契約を締結します。
媒介契約には次の3種類があり、それぞれ、対象になる不動産の所在、面積、価格、契約期間などが明記されます。
①専任媒介契約
1社の仲介会社に売却活動を任せる契約。他の仲介会社に重ねて依頼することはできません。
契約後7営業日以内に不動産流通機構(レインズ)への物件登録が義務付けられており、販売活動の状況を2週間に1回以上報告する義務があります。
②専属専任媒介契約
1社の仲介会社に売却活動を任せる契約。他の仲介会社に重ねて依頼することはできません。
専任媒介契約と似ていますが、売主が自分で買主を見つけた場合でも、契約した仲介会社を通して取引する必要があります。 登録の期限は5営業日以内、報告頻度は1週間に1回以上です。
③一般媒介契約
複数の仲介会社に同時に依頼できる契約。
売主自身が直接購入者を見つけて取引することも可能です。
仲介会社はレインズへの登録や販売状況の報告義務はありません。
基本的には専任媒介がおすすめ
3種類の媒介契約はそれぞれ特徴がありますが、基本的には専任媒介がおすすめです。
専任媒介契約や専属専任媒介契約では、1社にすべてを任せ媒介となるため、幅広く積極的な売却活動が期待できます。 販売状況を把握しやすい点もメリットです。
ただし、物件の立地が良く、人気のエリアにある場合は、一般媒介契約で複数の仲介会社に競合させる方法も効果的です。
ただしあまり多くの不動産会社に依頼すると、連絡作業が多くなったり、申し込みの順番をめぐってトラブルになる可能性があるため、依頼する会社は3~4社程度に絞ることをおすすめします。
必ず複数を比較して信頼できる業者を探す
不動産を高く売却するためには、仲介業者選びが非常に重要です。
いくつかの会社を比較し、査定額や対応、販売戦略を確認した上で依頼を決めましょう。
- 最低3社以上の比較が必須
複数の会社に査定を依頼し、それぞれが査定する金額や売却プランを比較検討します。 最低でも3社、できれば5社程度を比較するのが理想的です。 - 大手査定サイトを活用する
「SUUMO」や「すまいvalue」など、信頼性の高い査定サイトを活用することで、悪質な業者を弾くことができます。安全な業者を見つけられるでしょう。 - 対応の良さも重視
担当者が速やかに対応してくれるかも重要な判断基準です。対応が丁寧で親身な業者ほど、信頼できると言えます。
不動産の売却査定をする時の注意点
不動産を売却する際、最初に必要となるのが「売却査定」です。
査定額によって売却計画が大きく左右されるため、慎重な対応が求められます。
注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
大手会社と地元密着型会社の両方に依頼する
不動産仲介会社には、全国展開している大手仲介会社と、地域に特化した地元密着型の会社があります。この2種類の会社は、以下のような特徴があります。
- 大手仲介会社
- 全国規模の顧客データを持ち、多くの買主を探すことが得意。
- ブランド力や信頼性が高い。
- 地元密着型会社
- 地域の情勢や相場に精通し、緻密な取引事例を捉えている。
- 地元住民との強いネットワークを活用できる。
どちらか一方に限定せず、両方に査定を依頼することで、短期間の情報を収集でき、売却の成功率が高まります。
高すぎる査定金額にダマされない
査定金額は暫定目安であり、確定した売却価格ではありません。
一部の仲介業者では、売却依頼を一時的に結びたい為、相場とかけ離れた高額な査定を提案する場合があります。
見極めるポイント
- 複数の会社に査定を依頼して比較し、相場とかけ離れた査定額を提案する業者は慎重に検討する。
- 査定額だけでなく、売却の考え方や戦略販売も確認する。
査定金額だけでなく販売戦略を確認する
高い査定額を提示されても、その金額で売却できなければ意味がありません。
確認すべき点
- 具体的な販売計画:どの媒体を使うか、どのような購入主層を対象にするか。
- 過去の実績:類似物件の売却事例や成功例があるか。
- 対応の迅速さ:お問い合わせへの対応や売却活動の進捗報告がスムーズか。
販売戦略の説明が解決できない業者や、根拠のない高額査定を提案する業者には注意が必要です。
自分の中で「最低金額」を決めておく
査定を依頼することで、売却できるおおまかな金額が見えてきます。
最低売却価格を設定するポイント
- ローン残債を完済できる金額を基準にする。
- 住み替えや新居の購入に必要な資金を考慮します。
- 価格の見直し時期を決める:3~6か月間売却活動を行っても買主がいない場合、最低価格を再検討する。
事前に最低価格を設定しておりますので、売却の意思決定がスムーズになります。
マンション売却でおすすめの業者ランキング
マンションの売却を検討している方のために、過去の取引実績や利用者からの評価をもとに、おすすめの不動産仲介業者をランキング形式でご紹介します。
今後売却査定を受けようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ただし、1社だけの査定に頼るのはリスクが高いため、必ず複数の業者から査定を受けて検討することをおすすめします。
ここで紹介するランキングは暫定目安です。 実際に業者を選ぶ際には、自分の物件に合った業者を選ぶためにしっかりと情報収集を行いましょう。
第1位:SRE不動産
SRE不動産は、売却活動に特化した「エージェント制」を導入しており、販売主に寄り添ったサービスが特徴です。
- 特徴:買主側の担当を兼任しない「ワンタッチ仲介」を採用。売主側の利益を最大化する戦略を立てます。
- メリット:販売主からの仲介手数料のみで運営されているため、公平性が高く、販売主に有利なメリットの提案が期待できます。
- 注意点:対応が首都圏に限定されているエリアのため、その他の地域では利用できません。
第2位:東急リバブル
東急リバブルは、豊富な物件データと高い金額で、信頼性のある売却活動を行います。
- 特徴:全国80,000棟以上のマンションデータを公開しており、購入希望者が多くいらっしゃいます。
- メリット: 月間344万人が訪れる公式サイトで、ほとんどの購入希望者にアプローチ可能です。
第3位:三菱地所ハウスネット
三菱地所ハウスネットは、信頼性の高いサービスを提供する企業として、オリコン顧客満足度で高い評価を獲得しています。
- 特徴:三菱地所グループのマンションに関する設計データや取引情報を活用し、精度の高い売却プランを提案。
- 特典:三菱地所グループの分譲マンション売却の際、仲介手数料が10%割引される特典もあり、特に同グループの物件を売却する際に強い存在です。
第4位:大京穴吹不動産
大京穴吹不動産は、全国規模の不動産流通ネットワークを展開しており、広範囲なサポートが魅力です。
- 特徴:全国32都道府県に営業拠点を持ち、不動産流通業界で最大規模のネットワークを誇ります。
- メリット: 地方から都市部まで幅広く買主を探しているので、広範囲での売却に適しています。
第5位:野村不動産ソリューションズ
野村不動産ソリューションズが運営する「ノムコム」は、業界トップクラスの利用者数を支える不動産ポータルサイトです。
- 特徴:ノムコムに掲載されることで、物件の写真や情報を最大限に活用して購入希望者にアピール可能です。
- メリット:最大42枚の写真を掲載できるため、物件の魅力を効果的に伝えることができます。また、スマートフォン対応で広い層にリーチ可能です。
戸建ての家売却でおすすめの業者ランキング
戸建て住宅を売却する際、過去の取引実績や利用者からの評価をもとに、おすすめの不動産業者をランキング形式でご紹介します。
戸建て住宅は物件ごとのスペックや条件が異なるため、マンションよりも相場が掴みにくい傾向があります。そのため、複数の業者に査定を依頼して比較することが重要です。
面倒な場合は、一括査定サイトをご利用いただくと効率的に査定を受けられ、トラブル時も仲介してくれるため、安心だと感じます。
第1位:SRE不動産
SRE不動産は、マンション売却と同様に戸建て住宅の売却にも強みを持っています。
- 特徴:売主側の利益を優先する「ワンタッチ仲介」を採用しており、買主側の担当を兼務しないため、公平かつ売主に有利な交渉を進めます。
- 実績:顧客満足度が高く、「知人に勧めたい」と回答した顧客が93.2%に達成しています(※2022年4月1日時点、有効回答数=3,828件)。
第2位:三井のリハウス
三井のリハウスは、仲介仲介セキュリティで35年連続No.1の実績を誇る不動産会社です。
- 特徴:広告・自社ホームページ・ポータルサイトを活用した積極的なプロモーション活動を実施。
- 実績:月間の購入検討者相談数は約11,000件。多くの物件が提案価格に近い金額で、2カ月以内に約されています。
第3位:住友林業ホームサービス
住友林業ホームサービスは、グループの組織力を活かし、地域密着型のサービスに力を入れています。
- 特徴:信頼・情報力・安心をモットーに、高品質な売却サポートを提供しています。
- 実績:2021年のオリコン顧客満足度ランキングで、「戸建売却」「マンション売却」「マンション購入」の3部門で第1位を獲得。
第4位:住友不動産販売
住友不動産販売は、全国に広がる直営営業センターのネットワークを活かし、地域に根差した売却活動を行っております。
- 特徴:237カ所の営業センター(2023年4月時点)がそれぞれの地域に精通。
- 活動内容:自社ホームページや大手ポータルサイトへの登録に加え、登録済みの購入希望者約32,000人に物件情報を迅速に提供します。
第5位:小田急不動産
小田急沿線で戸建て住宅を売却する場合、小田急不動産が特におすすめです。
- 特徴:小田急沿線の街づくりに取り組み、沿線を熟知した営業スタッフが対応。
- 強み:地域に根差した営業力と豊富なデータを活用し、考えた売却プランを提案してくれます。
一括査定サイトはどこがおすすめ?
不動産売却時に仲介業者を比較する際、一括査定サイトを活用するのは非常に便利です。
いくつかの点に注意する必要があります。
以下に、タイプ別におすすめの一括査定サイトをまとめました。自分の物件やニーズに合ったサイトを選んで際の参考にしてください。
大都市や、都市中心部の物件
東京や大阪などの大都市や、県庁所在地など都市中心部の物件を売却する場合は、大手仲介業者への依頼が高額で売却するための鍵となります。
そのため、日本最大級の不動産ポータルサイトである「SUUMO」や、不動産大手6社のみに厳選して査定を依頼できる「すまいvalue」などがおすすめです。
または地域が限定されていますが、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県に住んでいる人なら、エージェント制を採用している「SRE不動産」に依頼するのがよいでしょう。
SRE不動産は一括査定サイトではありませんが、売主にとっては明確に有利な仲介業者なので、SUUMOなどと合わせて活用するのがベストだと思います。
SUUMO
日本最大級の不動産ポータルサイトで、大手仲介業者から地元密着の中小規模業者まで幅広くカバーしています。
日本全国で利用可能で、利用者の満足度が高い点が魅力です。 迷ったらまずSUUMOを利用するのがおすすめです。
すまいvalue
不動産業界大手6社(東急リバブル、三井のリハウス、三菱地所の住まいのリレー、野村の仲介プラス、小田急不動産、住友不動産販売)が共同運営。
信頼性が高く、特に都心部の物件に強みを持っています。
大手6社の顧客リストにアプローチできるポイントが大きなメリットです。
SRE不動産
一括査定サイトではありませんが、売主にとって非常に有利な仲介業者です。
対象エリアは「東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県」に限定されていますが、このエリアで物件を売却する場合は必ず候補に入れるべきです。
マンション売却に特化したサイト
戸建てではなくマンションを売却したい場合には、マンションに特化した査定比較サイトとして有名な「マンション.navi」がおすすめです。
マンション.navi
日本全国を対象に、マンション売却を専門とした査定比較が可能な老舗サイトです。
大手仲介業者だけでなく、中小規模の地元密着業者とも連携しており、暫定的な選択肢を提供しています。
賃貸した場合の査定もできるため、売却と賃貸で検討している方にも適しています。
訳あり物件を売却したい場合
遺産相続や離婚、事故物件などの訳あり物件を売却する場合は、通常の売却査定だけでは難しい場合があります。専門業者への依頼も視野に入れて良いでしょう。
専門業者の査定に関しては、「いえカツLIFE」というサイトで比較することができます。
いえカツLIFE
いえカツLIFEは通常の売却査定に加え、「買取」や「リースバック」など柔軟な選択肢があります。
相続問題や離婚、金銭問題を抱えた物件でも査定可能です。
なお、対応地域が1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)のみの為、それ以外の地域の方は前述のすまいvalueやマンション.naviなどを使って併用してください。
面倒でもなるべくたくさん比較するのが高く売る最大の秘訣
不動産一括査定サイトは、物件の条件や売却目的に応じて適切なものを選ぶことが重要です。
基本的には1つのサイトだけでも十分活用できますが、多くのサイトを使って比較することで高値売却の可能性があります。
多少の手間がかかるもの、仲介業者を選ぶ段階が一番重要です。最初は労力をかけることで、より満足のいく売却結果を手にすることができるでしょう。
高く売れやすいマンションの特徴
マンションが高値で売れやすい物件にはいくつかの共通点があります。
ここでは、どのような特徴を持つマンションが買い手にとって魅力的なのかを解説します。
築浅で間取りが使いやすい
中古マンション市場では、築年数が浅く、間取りが実用的な物件が人気です。
- 築浅のメリット
- 内装も外観も綺麗で見た目の印象が良い。
- 近年のライフスタイルに合わせた間取りやデザインが反映されている。
- キッチンやバスルームなどの住宅設備が最新で高性能。
- 耐震性能が高い場合が多く、安心感を提供します。
これらの理由から、築浅物件は特にファミリー層や新生活を始める人に人気があります。
人口が多い都市で駅近にある
マンションの大きな魅力は利便性です。
- 駅近の魅力
- 駅までのアクセスが良い物件は、通勤・通学に便利なため需要が高い。
- 人口が多い都市部では、築年数が経過しても価格が下がりにくい傾向があります。
逆に、郊外のマンションは新しい間は人気ですが、築年数が経つと価格の下落幅が大きくなる傾向があるため注意が必要です。
開発予定エリア内の物件
開発が進む地域にあるマンションは、売れるだけでなく価格の上昇も期待できます。
- 再開発や新駅予定地
- 駅前再開発や新しい鉄道路線が計画されているエリアに立地する物件は、将来的な利便性の向上が期待されます。
- このような地域の物件は、買い手に将来の価値が見込まれるため、売却時の競争率が懸念されます。
高く売れやすい戸建ての特徴
マンションと同様、戸建て住宅にも高く売れやすい物件の条件があります。
以下のポイントを確認してみてください。
大手ハウスメーカーの家
大手ハウスメーカーの注文住宅は、中古市場でも高値で売れやすい傾向があります。
- 価格差の理由
- 建売住宅(坪50万円)と大手ハウスメーカーの注文住宅(坪80万円)では、建築時の価格差が中古市場にも反映されます。
- 見える化された性能
- 大手ハウスメーカーの住宅は修繕履歴や耐震性能が「見える化」されており、買い手にしては安心感が大きい。
- 例として、大手10社が認定する「スムストック」は一定の性能基準を満たしており、価値が高く評価されております。
駅近や幹線道路沿い
戸建て住宅でも、生活の利便性が高い立地にある物件は人気です。
- 駅近物件
- 通勤・通学がしやすい駅から徒歩圏内の物件は常に必要が高い。
- 幹線道路沿い
- 車での移動や買い物が便利な立地も、売れやすい対象となります。
都心部など土地自体の価値が高い
戸建ての場合、建物そのものよりも土地の資産価値が価格に大きく影響します。
- 都心部の土地
- 都心や市街地の土地は資産価値が高く、築年数が経過しても売却価格が下がりにくい。
- 古い建物でも、土地の価値が高いなら売却価格を維持しやすい。
マンションや戸建ての家が売れるまでの流れ
マンションや戸建てを売却する際には、さまざまな手続きが必要です。
ここでは、売却完了までの流れを初心者でもわかりやすく解説します。
売却が完了するまでの目安期間は?
不動産の売却は、物件の準備から買主への引き渡しまでに2~6か月程度かかるのが一般的です。
ただし、なかなか買主が見つからない場合などは、さらに長い期間が必要になることもあります。
まずは「いつまでも売りたいか」を明確にして、余裕を持った計画を立てることが重要です。
必要となる書類一覧
マンションや戸建てを売却する際には、さまざまな書類を準備する必要があります。
以下のリストを参考に、事前に確認しておきましょう。
- 住宅ローンの残高証明または返済予定表(残債がある場合)
- 購入時の売買契約書、重要事項説明書
- 間取り図
- 分譲当時の販売パンフレット(マンションの場合)
- 建築確認済証、検査済証(主に戸建ての場合)
- 登記済証または登記識別情報
- 印鑑証明書
- 住民票または除票など(購入時住所と現住所が違う場合など)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 管理規約、使用細則(マンションの場合)
- 評価証明書、公課証明書または納税通知書
- 土地の実測図、隣地との境界立会い承諾書(戸建の場合)
また、耐震診断書やアスベスト調査報告書、保証期間が残っている場合の保証書も必要となる場合があります。
物件や所有者ごとに必要書類は変わる場合がありますので、その都度、売却を依頼する不動産会社に確認してください。
まず行うべきこと:ローン残債確認と査定比較
- 住宅ローンの確認
売却の際は住宅ローンの残債を完了する必要があります。 売却額でローンを完了できるか確認し、足りない場合は現金などで補填する方法を考えましょう。 - 査定を依頼する
不動産一括査定サイトを活用して、複数の業者から査定をお願いのが効率的です。 一括査定を利用すれば、複数の査定計画結果を比較して、売却を立てやすくなります。
仲介業者の選定と売却価格の決定
- 仲介業者を選ぶ
複数の業者が提案した査定額や売却プラン、サポート内容を比較して、自分に合った仲介業者を選びます。信頼できる業者を見つけることが成功の鍵です。 - 媒介契約を結ぶ
仲介業者を選んで、媒介契約(専任媒介、専属専任媒介、一般媒介)を締結します。ご自身の売却ニーズに合った契約を選びましょう。 - 販売価格を決める
地域の相場を参考に、現実的な販売価格を設定します。最初に高すぎる価格を設定すると、売れるリスクがあるので注意が必要です。
購入希望者の内覧と契約交渉
内覧対応
購入希望者が物件を見学します。 物件を魅力的に見せるために、掃除や整理整頓を行い、良い印象を与えましょう。
契約条件の交渉
購入希望者が現れましたら、以下の項目を交渉します。
- 売買価格(値引き交渉がある場合など)
- 手付金の額
- 中間金の有無
- 契約不適合責任の範囲
- ローン条項の期間(買主がローンを借りられなかった場合に白紙解除できる期間)
- 特約条項や容認事項などの確認(内装や設備などのキズ、故障についての取り決めなど)
- 引き渡し時期
売買契約の締結と引き渡し
売買契約締結
契約の際、売主・買主・仲介業者が立ち会い、宅地建物取引士による重要事項説明を受けます。契約書に契約・押印、手付金を受け取ります。
物件の引き渡し準備
- 住宅ローンの残債支払い手続き(金融機関への連絡など)
- 抵当権の抹消
- 引っ越しの手配
物件引き渡し(決済)
取引代金の受領、鍵の引き渡し、当権の抹消が行われ、同時にすべての権利が買主へ移転します。
これで売却手続きは完了しますが、引き渡し後に物件の不具合などが発見された場合は、一定の範囲内において売主は修復義務を負うことになりますので注意が必要です(契約不適合責任を負う契約の場合)。
マンションや家を売る時のよくある質問
マンションや戸建てを売る場合によくあるマンションや戸建ての売却に関して、多くの方が疑問に思う点をわかりやすくまとめました。
売却査定は何ヶ月前にとればいいの?
売却査定から成約までには、一般的に数か月かかることが多いです。
少しでも早く、高値で売却したい場合は、早めに査定依頼を行い、準備を進めるのがおすすめです。
複数社に査定を依頼することで、価格対応の比較が可能となります。
知り合いの不動産会社に仲介を頼むのはどう?
不動産売却は人生の大きなイベントであり、大きな金額が動く取引です。
知人に依頼すると、ドライな交渉ができなくなったり、感情的なトラブルが発生する可能性があります。知人以外の業者に依頼する方が無難です。
一括査定サイトを使う際のデメリットは?
一括査定サイトを利用する際には、複数の業者から営業の連絡が来るため、対応に手間がかかります。
ただし、これらのサイトに登録されている業者は、一定の基準を満たした信頼の高い業者ばかりです。
信頼性のある業者を選べる点や、高値で売るならできる限り広く査定を聞いた方が良いので、デメリットよりもメリットの方が大きいと言えるでしょう
部屋をキレイに掃除しておけば査定額は上がる?
最低限の掃除はしておいた方が心証は良くなりますが、不動産業者の査定額にはあまり影響はありません。
ただし、内見時の印象は購入希望者の判断に大きく影響するため、物件の見た目を整えることは重要です。できる限りキレイにしておきましょう。
途中で売るのをやめたくなった場合はどうする?
媒介契約を結んだあと売却を中止したい場合は、契約内容に基づき、それまでの経費が請求される可能性があります。
まずは媒介契約の内容を確認し、そのうえで依頼した業者に相談してください。
まとめ
今回は、マンションや戸建てをできるだけ高く売るための注意点や、売却完了までの流れについて解説しました。
マンションや戸建ての売却では、「どのように売るか」が最終的な売却価格に大きく影響します。
査定サイトや信頼できる仲介業者を活用し、慎重に進めることが成功の鍵です。
最初の段階で適切な仲介業者を選ばなければ、結果として数百万円の損をすることもあります。
反対に、信頼できる業者と契約すれば、スムーズかつ安心して手続きを進めることができます。
売却計画のスタート段階を大切に、焦らずじっくりと準備を進めましょう。