【目的別】キッチンリフォームの費用相場と失敗例、補助金まとめ
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キッチンは、日々の生活において欠かせない大切なスペースです。
毎日使う場所だからこそ、快適さや機能性を追求し、自分らしいこだわりのキッチンを実現したいと考える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、キッチンリフォームにおいて利用可能な補助金の種類や費用の相場、そしてよくある失敗例について詳しく解説いたします。
この記事をお読みいただくことで、キッチンリフォームに関する基本的な知識や注意点を把握していただければ、失敗を防ぐためのヒントが得られます。
キッチンリフォームで活用できる補助金
キッチンリフォームの際に利用できる補助金には、様々な種類があります。ここでは代表的なものをご紹介します。
- こどもエコすまい支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 介護保険
- 各自治体の補助金・助成金制度
これらの補助金を上手に活用すれば、浮いた費用を使って新しい設備を追加することも可能です。
こどもエコすまい支援事業
「こどもエコすまい支援事業」は、省エネルギー性能を向上させるリフォームの対象に補助金を支給する制度です。
この事業は、過去に実施された「こどもみらい住宅支援事業」と同様の運用が検討されています。ます。
補助対象となる工事は以下の2種類に分類されます。
A(いずれか必須) | 開口部の断熱改修 |
外壁、屋根・天井又は床の断熱改修 | |
エコ住宅設備の設置 | |
B(Aと同時にする場合、補助対象) | 子育て対応改修 |
防災性向上改修 | |
バリアフリー改修 | |
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | |
リフォーム瑕疵保険等への加入 |
キッチンリフォームにおける具体的な対象例は以下の通りです。
- Aの「エコ住宅設備の設置」を「節湯水栓」の設置でクリアする
- Bの「子育て対応改修」で以下の対象工事を併用する
- ビルトイン食器洗機
- 掃除しやすいレンジフード
- ビルトイン自動調理対応コンロ
この事業では、原則として一戸あたり最大30万円の補助金を受けられます。
2023年にリフォームを検討している方は、ぜひこの補助金の申請を検討してみてください。
長期優良住宅化改革推進事業
この事業は、皆さんの住宅の性能を向上させるリフォーム工事を支援する制度です。
キッチンリフォームの場合、「三世代同居対応改修工事」が対象となり、キッチンを新たに設ける場合に補助金を受けられます。
補助金を受けるための要件は以下の通りです。
2.リフォーム工事後に次の性能基準を満たすこと。
<必須項目>
構造躯体等の劣化対策、耐震性(新耐震基準適合等)、省エネルギー対策の基準
<任意項目>
維持管理・更新の容易性、高齢者対策(共同住宅)、可変性(共同住宅)の基準
3.上記2の性能項目の性能向上に資するリフォーム工事、三世代同居対応改修工事、子育て世帯向け改修工事、防災性の向上改修工事、レジリエンス性の向上改修工事のいずれか行うこと。
4.住戸面積の確保、居住環境、維持保全計画の策定の要件に適合すること。
引用:長期優良住宅化リフォーム推進事業|国立研究開発法人 建築研究所
手続きはリフォーム業者と契約後に行いますので、三世代一緒に検討している場合は業者に相談してみましょう。
介護保険
要支援・要介護認定を受けている方が自宅を改修する際、介護保険を利用して補助金を申請できます。キッチンでは以下の工事が補助金の対象となります。
- キッチン内に手すりを取り付ける
- 床の段差を解消する
- すべりにくい床材に交換する
おおまかな申請の流れは、下記のとおりです。
- 担当のケアマネージャーに相談
- 申請書類を担当部署へ提出
- 工事着手、完成
- 補助金の支給申請
介護保険を利用する場合の注意点は、工事を始める前に申請しなければ補助金が認められないことです。 条件に該当する場合、最大18万円の補助を受けられる可能性があります。
各自治体の補助金・助成金制度
自治体ごとに独自の補助金制度を設けている場合があります。以下は自治体の一部の例です。
法人名 | 制度名 | 補助金の上限 |
---|---|---|
東京都目黒区 | 住宅リフォーム助成金 | 10万円(一般リフォーム) |
愛知県犬山市 | 犬山市住宅リフォーム補助金 | 親世帯と子世帯の同居の有無によって変動 |
大阪府泉佐野市 | 住宅リフォーム助成事業 | 10万円 |
補助金には予算が限られているため、自治体の公式ホームページをこまめに確認し、早めの申請を心掛けましょう。
補助金申請のポイント
補助金を申請する際は、公開されている要件をしっかり読み込んで、必要書類を漏れなく準備することが重要です。
内容に不備があると申請は受理されず、後から手続きした人が先に受け付けとなる可能性があります。
先着順で受け付ける補助金の場合、順番が遅れると手続き完了前に締め切られてしまう事態につながりかねません。
内容が難しい場合は、リフォーム業者や自治体の担当者に確認しながら安心です。
ここまで、リフォームで使える補助金について解説しました。
補助金以外にも、リフォーム費用を考える方法として「複数の業者に見積りを依頼する」ことが挙げられます。一社だけの見積りでは、適正価格かどうか判断できません。
大手ポータルサイト「SUUMOリフォーム」などを活用し、条件に合った業者を見つけましょう。リフォームは高額な投資となるため、信頼できる業者を選ぶことが失敗を防ぐ第一歩です。
ぜひこの記事を参考に、理想のキッチンリフォームを実現してください。
目的別のリフォーム費用相場について
キッチンリフォームを検討する際、リフォームの目的や内容は人それぞれ異なります。
部分的な設備交換から間取り変更を伴うフルリフォームまで、リフォームの種類に応じて費用や工事期間が大きく変わる点には注意が必要です。
ここでは、目的以外にリフォーム費用の目安について詳しく解説していきます。
こちらで掲載しているのはあくまでも目安価格なので、住んでいる地域や依頼する業者によっては価格が大きく異なる可能性もあります。
リフォームは定価が決まっている工事ではないので、悪質な業者に騙されて失敗してしまうことも。
どこのリフォーム業者にするのか悩んでいる人は、「リフォーム会社はどこがいい?口コミと安さで選ぶ大手人気ランキング!」の記事もあわせチェックしてみてください。
信頼性の高い大手をランキング形式で紹介しています。
部分的なリフォーム:コンロ、レンジフード、食洗機などの交換
部分的な設備交換の場合、新たに導入する商品の価格が大きく左右されます。
例えば、水栓を交換する場合、シンプルなものは安価ですが、節水機能や浄水機能がついた高機能ですな製品を選ぶと価格は高額になります。
また、ガスコンロやIH、レンジフードの上位モデルには簡単な掃除が出来る機能が多々あるものが多く、一般的なモデルと比べて10万円以上の価格差がある場合もあります。
予算や必要な機能を考慮して製品を選ぶことが大切です。
工事部位 | 金額の目安 |
---|---|
水栓 | 1万5,000〜6万円 |
ガスコンロ | 10〜25万円 |
IHコンロ | 10〜20万円 |
食洗機 | 10〜20万円 |
レンジフード | 15〜25万円 |
システムキッチンの導入・交換
システムキッチンの交換は、既存の位置を変更せずに行う場合、費用を比較的考慮することが可能です。一度できるため、効率的なリフォーム方法を考えます。
既存と同じ位置で交換すると床や壁に負担が少なく、キッチン交換工事のなかでは費用を抑えやすいのが特徴といえます。
ただし、マンションの場合は給排水管の位置が固定されていることが多く、大幅な変更が難しい場合もあります。
費用をできるだけ抑えてキッチンを交換したい人には、おすすめの方法ですが、それでも100万円近くの費用がかかることもあるので、しっかり相見積もりしてから決めるのがおすすめです。
リフォーム費用の相場 | 50〜150万円 |
工事内容の例 | ・キッチン交換 ・壁・天井のクロス張り替え |
間取り変更を伴うリフォーム
壁付けキッチンを対面式に変更するなど、レイアウト変更を伴うリフォームは、費用の相場が100万円から200万円とされています。
このような工事では、キッチンの配置に合わせて換気扇のダクトや水道配管、電気配線の加工が必要になるため、費用が高くなる傾向があります。
また、施工範囲がリビングやダイニングにまで及ぶケースが多いため、トータルでの費用負担が大きくなる傾向にあります。
現在のキッチンの使い勝手が悪かったり、LDKの雰囲気を一新したい人には選択肢のひとつになるでしょう。
リフォーム費用の相場 | 100〜200万円 |
工事内容の例 | ・キッチン交換 ・壁・天井のクロス張り替え・床の張り替え |
I型・L型への変更を含むリフォーム
キッチンの形状を変更する場合、費用の相場は70万円以上です。
水道や電気の配線を既存のルートを活用できれば、コストを抑えられる可能性があります。受ける場合があるため、事前にリフォーム業者と入念に打ち合わせを行うことが重要です。
特にキッチンの形状を変更する際には、製作可能な寸法や設置スペースに制限がないかを確認してみてください。
たとえば以下の例の場合、リフォーム予定地のBの間口がメーカーの製作可能寸法より短いと、レイアウトをI型からL型へは変更できません。
設置できるかの可否は、事前にリフォーム業者への確認が必要です。
また費用に関しても上限は不明なので、どれくらいかかるかは事前によくヒアリニングしておく必要があります。
不安がある場合は「SUUMOリフォーム」などでプロの意見を聞いてから決めるのがおすすめです。
不安がある場合は「SUUMOリフォーム」などでプロの意見を聞いてから決めるのがおすすめです。
リフォーム費用の相場 | 70万円〜 |
工事内容の例 | ・キッチン交換 ・壁・天井のクロス張り替え ・床の張り替え ・照明の交換 |
間取り変更を伴うフルリフォーム
キッチンを含むLDKのフルリフォームでは、相場が250万円以上となります。
間取りを変更することで、部屋全体を自由にデザインできるため、キッチンを中心としたトータルコーディネートが可能です。
色やフローリングの素材、照明の位置などを一から決められる点が大きな魅力ですが、費用が高額になるため、慎重に検討する必要があります。業者選びに関しては複数の見積もりを比較し、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
リフォーム費用の相場 | 250万円〜 |
工事内容の例 | ・キッチン交換 ・壁、天井のクロス張り替え ・床の張り替え ・照明の交換 |
システムキッチンの人気ランキング
ここでは、各メーカーが展開する人気のシステムキッチンについて詳しくご紹介いたします。
キッチン選びの際にぜひ参考にしてください。
ラクエラ(クリナップ)
- メーカー名:クリナップ
- 本体価格:789,800円~(税別)※I型255cm、基本プランの場合
- 対応可能な形状:I型、L型、対面型
- 間口:165〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人工大理石
- 扉カラー:30色
「ラクエラ」は、クリナップが提供するキッチンシリーズの中で最もリーズナブルな価格帯に位置するモデルです。
天板やシンクには標準仕様でステンレスが採用されています。
ステンレスは水や熱に強く、汚れにも強いがつきにくい特性があり、美しさを長く保つことが可能です。
さらに、「美・サイレントシンク」のような機能を追加すれば、水跳ね音を軽減し、傷を避けながら快適に使用できるため、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
シエラS(LIXIL)
- メーカー名:LIXIL
- 本体価格:577,000円~(税別)※I型255cmの場合
- 対応可能な形状:I型、L型、対面型
- 間口:165〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人造大理石
- 扉カラー:28色
「シエラS」は、シンプルなデザインを追求したLIXILのスタンダードモデルです。
無駄を省いたスリムなラインが特徴で、飽きのこない精緻なデザインとなっています。カラーやパーツを選ぶのも楽しみあり、お好みのキッチンを作れる点が魅力です。
また、3つのパッケージプランがご用意されており、初心者でも簡単に理想のプランをお選びいただけます。
ステディア(クリナップ)
- メーカー名:クリナップ
- 本体価格:705,700円~(税別)※I型255cm、スタイリッシュプランの場合
- 対応可能な形状:I型、L型、対面型
- 間口:180〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人工大理石、セラミック
- 扉カラー:49色
「ステディア」はクリナップの中間グレードに位置するモデルで、自由度の高い仕様が特徴です。
追加されたセラミック天板は親水性に優れ、汚れが落ちやすく手入れが簡単です。
また、「流レールシンク」は水流を活用してゴミを自動で排水口にかかる仕組みがあり、掃除の負担を軽減してくれます。
ラクシーナ(パナソニック)
- メーカー名:パナソニック
- 本体価格:840,000円~(税別)※I型255cm、シンプルプランの場合
- 対応可能な形状:I型、II型、L型、対面型
- 間口:150〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人造大理石
- 扉カラー:46柄
「ラクシーナ」は、パナソニックのスタンダードモデルで、高機能が充実しています。
独自の「スゴピカ素材」を採用したシンクは傷や汚れに強く、お手入れが簡単です。
また、レンジフード「ほっとくリーンフード」は、ファン掃除が不要で、手間を大幅に省けます。
収納も広く設計されており、調理道具や食器をたっぷり収納できるのも安心ポイントです。
エーデル(タカラスタンダード)
- メーカー名:タカラスタンダード
- 本体価格:328,500円~(税別)※I型255cm、扉タイプの場合
- 対応可能な形状:I型、L型、対面型
- 間口:150〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人造大理石、アクリル人造大理石
- 扉カラー:7色
「エーデル」はタカラスタンダードのキッチンシリーズで、ホーロー素材を採用している点が特徴です。
ホーローは汚れに強く、簡単に水拭きで落とせるため、掃除が楽になります。
小さな子どもがいる家庭でも安心して使える素材です。
ノクト(LIXIL)
- メーカー名:LIXIL
- 本体価格:776,000円~(税別)※I型255cmの場合
- 対応可能な形状:I型、II型、L型、対面型
- 間口:165〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人造大理石
- 扉カラー:40色
「ノクト」はLIXILの最新シリーズで、性と機能性を考慮したデザインです。
薄型設計の「スリムデザインワークトップ」は、高級感のある見た目を実現しています。
扉や手に取りやすい種類が豊富ですで、自分好みのスタイルを作りたい方におすすめです。
ミッテ(TOTO)
- メーカー名:TOTO
- 本体価格:730,500円~(税別)※I型255cm、基本プランの場合
- 対応可能な形状:I型、L型、対面型
- 間口:180〜300cm(I型の場合)
- 天板の素材:ステンレス、人工大理石
- 扉カラー:36色
「ミッテ」はTOTOのスタンダードキッチンシリーズです。
「エアインシャワー」など節水効果の高い機能が搭載されており、環境にも配慮されています。
また、「センターラインキャビネット」により、キッチン用品を効率よく収納できます。
キッチンのリフォームでよくある失敗例
キッチンリフォームを成功させるためには、過去の失敗例を知り、それを回避するための対策が重要です。
ここでは、キッチンリフォームでよくある10の失敗例について、具体的な事例や注意ポイントを詳しく解説します。
1. 作業スペースが狭かった
作業スペースが十分でないと、料理の効率が落ち、調理に無駄な時間がかかります。
特に最近のシステムキッチンは、従来品よりも大きく設計される傾向があり、その結果、作業スペースが狭くなっているケースがあります。
同じ幅のキッチンで交換しても作業スペースが手狭になる場合があるため、注意が必要です。
さらに、L型キッチンではコーナー部分がデッドスペースになりやすいため、作業場所が制限されることもあります。 60cm以上の作業スペースを確保することを心掛けましょう。
2. 収納スペースが足りない、または使いにくい
キッチン収納の設計に失敗すると、使い勝手の悪いキッチンになってしまいます。
以下のような失敗例がよく見られます。
- キッチン上部の吊り戸棚を撤去したら、収納量が足りなくなった
- リビング側に食器を収納する棚を作りつけたが、キッチン側から取り出せない
- 通路幅を拡張するため、カップボードの奥行きを狭くしたら大皿が入らなくなった
見た目の美しさだけを重視すると、収納の実用性が身につくことがあります。デザインと機能性のバランスをとることが大切です。
3.コンセントの位置が悪い、または足りない
キッチンで快適に調理するために、家電を使う際に便利な場所に十分な数のコンセントが必要です。
リフォーム後には以下のような問題が起こります。
- 電源コードが見えない位置にコンセントがある
- 必要な家電を一度に使えないほどコンセントの数が少ない
コンセントの位置や数を計画する際には、普段使用する家電の配置を考慮することが重要です。
また、後から位置を変更するには補修工事が必要になるため、リフォーム前に念入りに検討してくださいしましょう。
4. キッチンの高さが合わない
キッチンの高さが使う人に合っていないと、体に負担がかかりやすくなります。
例えば、天板が低すぎると前かがみになり腰を痛め、高すぎると肩や肘に負担がかかりやすくなります。
リフォーム時には、自分の身長に合った高さのキッチンを選び、快適な姿勢で作業ができる環境を整えることが大切です。
5. ゴミ箱を置く場所がない
キッチンリフォーム後、ゴミ箱の設置場所を確保できていないという失敗もよくあります。
特に分別が細かい地域では、複数のゴミ箱を設置する必要があるため、スペース不足に悩まされることがあります。
ゴミ箱を隠すためにカップボードの下部を活用するなど、スペースを有効活用する工夫が求められます。
6.パントリーが使いにくい
パントリーは便利な収納スペースですが、設計次第では使いにくくなることがあります。
例えば、パントリーは深く作りすぎると、奥のものが取り出しづらくなることや、ウォークインタイプでは人が入るスペースが収納スペースを圧迫ということもあります。
リフォーム前にショールームで実際のサイズ感を確認し、効率よく使える設計を目指しましょう。
7. 冷蔵庫が入らない、またはいる
特に、大型冷蔵庫の搬入や搬出を想定していない設計ではトラブルが発生しやすいです。
冷蔵庫のサイズだけで設計を立てず、将来の買い替えも考慮して余裕のあるスペースを確保しておく必要があります。
8. フラット対面型にした結果、手元が丸見えになった
対面型キッチンは、開放感があり、家族の様子を見ながら調理ができるポイントが魅力です。
しかし、目線を遮るものがなく、手元が丸見えになってしまうのはデメリットといえます。
対策として、手元を隠すカウンターやガラスパネルを設置することを検討しましょう。
9.汚れや傷、指紋が目立つ
材質選びに失敗すると、以下のようなトラブルが起こります。
- 人造大理石のシンクにコーヒーの染みがついた
- ステンレス製シンクがへこんだ
- 扉の光沢仕上げにしたら指紋が目立つ
素材ごとの特性をよく理解し、手入れがしやすく耐久性に優れたものを選ぶことが重要です。
10. 費用を抑えすぎて満足できなかった
リフォーム費用の削減を意識するあまり安っぽい仕上がりになり、満足できないリフォームになったケースです。
キッチンのリフォームには、本体以外にも以下の費用がかかる場合があります。
- 壁・天井のクロス張り替え
- 床の張り替え
- カップボードの交換
適切な費用配分を考え、成功と見た目と機能性を両立させるリフォーム計画を立てることが鍵です。
キッチンリフォームを成功させるコツ
キッチンリフォームを計画する際には、失敗を回避、理想のキッチンを実現するためのポイントを押さえておくことが重要です。
キッチンリフォームを成功させるコツは、以下のとおりです。
- 「ワークトライアングル」を意識して動線を確保する
- キッチンの最適な高さの目安は計算で求められる
- 通路幅の適切な距離は80から90㎝
- I型、L型のメリット・デメリットを知っておく
- 壁付け、対面キッチンのメリット・デメリットを知っておく
- 無駄な費用をかけない
具体的なコツを詳しくご紹介します。
「ワークトライアングル」を意識して動線を確保する
キッチンの効率的なレイアウトを考える際に、「ワークトライアングル」の考え方を取り入れるのがおすすめです。
ワークトライアングルとは、以下の3つのキッチン要素を結んでいます。
- コンロ
- シンク
- 冷蔵庫
この三角形の3辺の合計が510cm程度になると、作業効率が良くなる目安とされています。
動線を短くすることで、料理の際の無駄な移動を減らし、家事の負担を軽減できます。
今後のキッチンでこの三角形を一番測り、効率的な配置に改善できるか検討してみよう。
キッチンの最適な高さは計算で求められる
キッチンの高さが正しくなければ、料理中に腰や負担がかかりやすくなります。
高さの目安は、以下の式で簡単に計算できます。
例:身長が160cmの場合、160 ÷ 2 + 5 = 85cm
この計算式はおおよその目安ですので、ショールームで実際にキッチンの前に立って、作業しやすい高い体感することをおすすめします。それで、快適さが大幅に向上します。
通路幅の正しい距離は80〜90cm
キッチンとカップボード(食器棚)の間の通路幅は、80〜90cmが理想です。
通路幅 | 悪影響の例 |
---|---|
狭すぎる | ・キッチン内で人がすれ違えない ・引き出し扉を開ききれない ・冷蔵庫が開かない |
広すぎる | ・前後を移動するのに余計な歩数がかかる |
特に間取りを変更するリフォームや、奥行き60cmのキッチンを65cmに変更する場合など、リフォームで通路幅が変わることが多いため、事前に寸法を確認することが重要です。
I型・L型のメリットとデメリットを理解する
キッチンの形状には、それぞれの制約と課題があります。以下はI型とL型の特徴です。
キッチンの形状 | メリット | デメリット |
---|---|---|
I型 | ・シンプルで使いやすい ・スペースを有効活用できる | ・横幅が広すぎると動線が悪い |
L型 | ・カウンターを大きくできる | ・コーナー部分がデッドスペースになりやすい |
特にI型からL型への変更を検討する際は、換気扇や配線工事が必要になるため、追加費用が発生する場合があります。
ショールームで実際に体感し、自分に合った形状を選びましょう。
壁付け・対面キッチンのメリットとデメリットを比較する
キッチンの配置もリフォームの満足度に大きく影響します。以下は壁付けと対面キッチンの比較です。
キッチンの配置 | メリット | デメリット |
---|---|---|
壁付け | ・設置スペースをコンパクトにできる ・換気扇を設置しやすい | ・リビングの様子がわかりづらい ・窓があると寒くなりやすい |
対面 | ・リビングにいる人とコミュニケーションが取りやすい ・開放感がある | ・手元が見えやすい ・壁付けからの交換は費用がかさむ ・水はね、油はねが広がりやすい |
対面キッチンは人気がありますが、手元の見え方や水はね・油はねにも対策が必要です。
近年では新築マンションで対面キッチンを採用する例が増え、それに伴いリフォームで壁付から対面式に変更する人は増えています。
予算と仕上がりのバランスを考慮し、選択しましょう。
無駄な費用をかけない
リフォーム費用を考えるためには、必要以上のオプションや工事を考えることが大切です。
以下は、費用対効果が低い例です。
- 特に水にこだわりがないのに、高価な水素水浄水器を設置する
- 対面キッチンに変更するにあたって、換気扇ダクト用の大掛かりな工事が発生した
- 最初から高グレードのキッチンのみを検討し、他の選択肢を見ない
見た目や便利さを追求するあまり、実用性の低い工事や設備を取り入れると、コストがかさみ満足度が下がる可能性があります。
自分の生活スタイルに本当に必要なものかどうかを慎重に判断しましょう。
キッチンリフォームは大きな投資となるため、冷静な判断が必要です。
知識が十分ない場合は、リフォーム業者や第三者の意見を活用するのがおすすめです。 無料相談サービス「SUUMOリフォーム」などを利用しましょうば、賢明なアドバイスを受けられるでしょう。
キッチンリフォームはDIYできる?
本格的なシステムキッチンを導入する場合は、専門のリフォーム業者に依頼する必要がありますが、DIYで埋められる箇所もあります。
ここでは、DIYで可能な範囲や、業者に任せるべき部分、さらにDIYを行う際の注意点について詳しく解説します。
DIYでもできる箇所
キッチンのリフォームでDIYが可能な部分として、以下の例が挙げられます。
1. 壁や天井のクロス
壁や天井のクロスの張り替えは、比較的簡単にできるDIY作業です。 最近では、両面テープで貼るタイプのDIY用壁紙も多く販売されており、特別な道具がなくても施工が可能です。
このような壁紙は、初心者でも扱いやすく、低コストでキッチンの雰囲気を一新することができます。 特に天井や壁のクロス張り替えは、リフォーム初心者にもおすすめの作業です。
2. 収納の準備
キッチン収納のDIYも人気があります。DIYキットを使えば、棚やカウンターを自分で簡単に作成できます。みんなのキッチンに合わせたサイズやデザインの収納を追加することで機能、性を高めながらオリジナリティを楽しむことができます。
DIYでできる範囲は限られますが、少しの工夫でキッチンをより快適な空間に仕上げることが可能です。
業者に任せた方が安心な箇所
今度、以下のような箇所は専門的な知識や技術が必要であり、業者にお任せするのが安心です。
1. コンロ
コンロの設置や交換には、ガスの配管や電気工事が伴います。これらの作業は、高度な専門知識と資格が求められるため、一般の人がDIYで対応するのは非常に危険です。
2. シンク
シンクの交換作業も配管工事が必要となります。 特に水漏れが発生した場合、キッチン全体に大きな可能性があるため、プロに任せるのが安全です。
3. 換気扇
換気扇の設置や交換には、ダクトの設置や配線工事が必要です。しっかりとした施工は、換気効率の低下や火災リスクを覚悟してください。
4. キッチン全体の組み立て
システムキッチンの組み立てや設置作業は、精密な調整が求められるため、経験豊富な業者に依頼するのが正しいです。キッチンは毎日使う重要な設備ですので、確実に安全に使える状態にすることが求められます。
DIYするときの注意点
DIYでキッチンのリフォームを行う際には、以下の注意点を守ることが重要です。
1. 法律や申請を確認する
DIYを行う前に、法律や条例に従った施工が求められます。 同様に、消防法ではコンロ周辺壁を不燃材で見ることが義務付けられています。間違ってDIY用の壁紙を使用すると、火災の原因となる可能性があります。
2. 施工の安全性を確保する
安全性を確保するために、DIY作業の内容を十分に調査し、必要な材料や工具を揃えてから作業を開始しましょう。が大切です。
キッチンリフォームに関するよくある質問
キッチンリフォームを計画する際には、費用やタイミング、準備方法など、さまざまな疑問が残るものです。ここでは、よくある質問に対して詳しく解説いたします。
戸建てとマンションでは値段が変わりますか?
はい、キッチンリフォームの費用は、戸建てとマンションで異なることが多いです。
一般的に、マンションのリフォームは戸建てよりも費用が高くなる傾向にあります。
その理由は、マンション特有の管理や構造の上に立つべきです。特に以下の点が費用に与える影響を考慮します。
- 換気扇の位置
マンションではダクトの取り回しが保留されることが多く、設置や変更に追加工事が必要になる場合があります。 - 暗闇・排水配管の自由度の低さ
配管の位置変更が難しいため、みんなの位置を基準に計画を進めなくてはならず、工事が複雑化することがあります。
マンション特有の優先により工事範囲が広がるケースが多いため、マンションリフォームでは費用が高くなる傾向があることを立ち止まって見ましょう。
キッチンのリフォームは何年くらいを目安にすればよいですか?
キッチン全体をリフォームする目安は、使用開始から15年~20年が推奨されています。
この期間を目安とする理由は、次のような設備の経年劣化が見方になるためです。
- コンロ:噴射の低下や部品の故障が発生しやすくなります。
- レンジフード:吸引力が弱くなる、異様なことがあります。
- 水栓:水漏れや動作不良が起きやすくなります。
- 食洗機:洗浄力の低下や内部の錆びが進行する可能性があります。
15年以上使用しているキッチンでは、これらの設備に当初に不具合が発生することがあります。検討することを推奨します。
ショーを見に行く際に注意すべき点はありますか?
ショールームを訪れる際には、以下の準備を行っておくとスムーズに見学が可能です。
- カタログで事前に情報を収集するメ
キッチンシリーズや特徴をカタログで確認してください。事前に調べて頂ければ、「〇〇シリーズの方がコスパが良さそうだ」といった視点で判断できるようになります。 - 具体的な希望や条件を整理しておく
「どのようなことが好きか」「どの設備設計を重視するか」など、自分の希望を明確にしておくと、案内スタッフとのやり取りがスムーズになります。 - 複数のショールームを見る
1社だけのショールームで決めず、複数メーカーの製品を比較することで、納得できる選択ができます。
まとめ
キッチンリフォームは、家事の効率化や日々の快適さを向上させる大きなチャンスです。
最新のキッチンは掃除の手間を減らし、調理を楽しくする機能が充実しています。
快適なキッチンにリフォームすることで、毎日の生活が楽しく、便利になる可能性があります。
現在のキッチンに不満がある場合は、まずは部分的なリフォームからでも検討してみてはいかがでしょうか。
また、リフォームを検討している場合は、最近の価格の資材の確保を考慮し、早めに行動することをおすすめします。
費用を考えるためには、複数の業者に見積もりを依頼し比較検討することが重要です。「SUUMOリフォーム」などの大手相談窓口を活用すれば、自分に合ったリフォームプランを見つけるお手伝いになります。
計画をしっかり立て、満足のいくキッチンリフォームを実現してください。