50坪の家の間取り例、土地と建物の価格はどれくらい?
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2020年に実施されたフラット35利用者調査によると、注文住宅の全国平均床面積は124.4㎡、坪数として約38坪です。
これを基準に考えると、50坪の住宅はかなり広めで、38坪の住宅と比べて、約12坪分(8畳部屋3室分)広いため、間取り自由度が広範囲に広がります。
この広さがあれば、リビングやキッチン、書斎、収納、趣味のスペースなどにゆとりを持たせた間取りも可能になりますが、その分、建築費やメンテナンス費用が大きくなるため、予算の負担も大きくなります。
今回は、50坪の注文住宅を建てるための予算の目安や人気の間取り例を詳しくご紹介します。
50坪の家を建てるための予算の目安
マイホームを建てる際、多くの方が「坪単価×家の広さ(坪数)」で建築費を考えがちです。
注文住宅の総費用には次の3つが含まれます。
- 工事費:建物の基礎工事や構造工事、内装仕上げなど直接的な建築費
- 付帯工事費:地盤改良や外構(駐車場や塀)、電気やガス、水道の引き込みなど周辺整備にかかる費用
- 諸経費:住宅ローン手数料や登記費用、火災保険料、土地購入時仲介手数料など
これらを合計した金額が注文住宅の総合費用です。
以下は、50坪の家を坪単価60万円で建てる場合の目安です。
付帯工事費 約600万円
諸経費 約300万円
総費用 3,000万+600万+300万=3,900万円
土地から購入する場合は、さらに土地の購入費も加算されるため、事前予算に考慮する必要があります。
項目 | 内容 |
---|---|
本体工事費 | 建物を建てるために直接的に必要な材料や施工費など ・基礎工事 ・木工事 ・内装 ・足場など |
付帯工事費 | 建物に付帯(関連)した費用という意味 ・地盤改良費 ・ガス・水道・電気などの引き込み工事費 ・駐車場や塀などの外構工事費のこと |
諸経費 | 工事以外でかかる費用という意味 ・火災保険 ・住宅ローン手数料 ・登記費用 ・土地購入時の仲介手数料など |
家を建てる地域によっても費用は異なります。
例えば、東京と沖縄では土地代や人件費、建築材料費が異なるため、同じ50坪の家でも費用は変動します。
この辺のイメージはわかりづらいと思うので、無料で利用できる「LIFULL HOME’S 予算シミュレーター」を活用するのもおすすめです。
地域や希望返済額などを入力すると、自分に合ったハウスメーカーやプランが探しやすくなります。
ここでは、ローコスト住宅からミドルコスト住宅、大手メーカーまでの予算相場を解説します。
ローコストメーカーの場合
50坪の家を建てる場合、ローコストメーカーでの価格相場は次の通りです。
種類 | 本体工事価格 | 総費用の目安 |
---|---|---|
平屋 | 2,150万円 | 2,795万円 |
部分2階※① | 2,100万円 | 2,730万円 |
2階建て | 2,000万円 | 2,600万円 |
3階建て | 2,250万円 | 3,000万円 |
- 工事費:坪単価40万円〜50万円で、50坪の場合は約2,000万円〜2,500万円
- 総費用:2,700万円〜3,300万円(付帯工事費と諸経費を含む)
ローコスト住宅は、比較的リーズナブルな価格で住めます使いやすい家が提供される点が特徴で、特にコストを抑えながらも性能やデザインを重視したい方におすすめです。
以下に、代表的なローコスト住宅メーカーをいくつか紹介します。各メーカーの特徴や強みも合わせて解説しますので、比較検討の参考にしてみてください。
アキュラホーム
社名 | 株式会社アキュラホーム |
本社住所 | 東京都新宿区西新宿2-6-1 |
坪単価 | 45万~60万円 |
工法 | 木造軸組在来工法 |
オリコン満足度調査 | 15位(2022年) |
ホームページ | https://www.aqura.co.jp/ |
アキュラホームのスローガンは「品質も価格も諦めない」。
適正価格で高品質な家づくりを目指し、正直な見積りを重視した提案を行います。
アキュラホームは特に「高い天井と広々とした間取り」を特徴とする新商品「超空間の家」にも注目しており、この工法は天井が高く、キリンでも住める家がテーマになっているほどです。
アキュラホームは、ユーザーが選ぶ人気住宅会社ランキングでも1位に選ばれており、その注目評価は非常に高く、多くの実施主から支持されています。
セルコホーム
社名 | セルコホーム株式会社 |
本社住所 | 宮城県仙台市青葉区上杉2-1-14 |
坪単価 | 45~60万程度 |
工法 | 2×4 2×6 |
オリコン満足度調査 | ランキング外 |
ホームページ | https://selcohome.jp/ |
セルコホームは、カナダ式の輸入住宅で国内ナンバー1のシェアを誇るメーカーで、年間の建築棟数は1,500~2,000棟にのぼります。
カナダ住宅の特徴は、高い耐震性・断熱性能を持ち、異国情緒あふれる外観デザインや豊富な間取りのバリエーションを実現できるポイントです。
通常、輸入住宅は価格が高くなりがちですが、セルコホームはコストを抑えつつも高性能な輸入住宅を提供しています。
尚、建築やアフターサービスはセルコホームのフランチャイズ契約を結んでいる地域工務店が担当している点には注意が必要です。
アイフルホーム
社名 | 株式会社LIXIL住宅研究所(アイフルホームカンパニー) |
本社住所 | 東京都江東区亀戸1-5-7 錦糸町プライムタワー5階 |
坪単価 | 35万~55万円 |
工法 | 木造軸組在来工法 |
オリコン満足度調査 | 15位(2022年) |
ホームページ | https://www.eyefulhome.jp/ |
アイフルホームはLIXILグループが展開するフランチャイズ制の住宅ブランドです。
ローコストブランドとしても有名ですが、耐震性が高い住宅を建てることやLIXIL製の住宅設備が標準装備になっているなど、満足度の高い家を低コストで建ててくれることでも人気のハウスメーカーです。
全国的にフランチャイズの加盟店がございますので、地域にあった工務店と連携しているため、全国各地で建設が可能です。
同じフランチャイズ制で、比較的価格帯が近い「クレバリーホーム」や「 「ユニバーサルホーム」ともよく比較されることが多く、競合との比較もポイントとなります。
ミドルコストの場合
ミドルコスト住宅メーカーで50坪の家を建てる場合、以下が費用の目安です。
種類 | 本体工事価格 | 総費用の目安 |
---|---|---|
平屋 | 3,000万円 | 3,900万円 |
部分2階 | 2,850万円 | 3,705万円 |
2階建て | 2,800万円 | 3,640万円 |
3階建て | 3,050万円 | 3,965万円 |
- 工事価格:坪単価50~70万円
- 総費用:3,700万~4,000万円前後
50坪のミドルコスト住宅の場合、平屋や一部2階、3階建てといった間取りでも建築可能で、建物自体の品質やデザイン、設備の選択肢が広がるのが特徴です。
比較し、より自由度が高くなって、ライフスタイルや将来の住み心地をしっかり考えた住宅設計が可能です。
以下は、全国展開するミドルコスト住宅メーカーの一例です。
また、地域密着型の工務店や住宅会社も同じ価格帯で建てるケースが多いため、地域ごとの住宅会社もチェックしておくと良いでしょう。
住友不動産
社名 | 住友不動産株式会社 |
本社住所 | 東京都新宿区西新宿二丁目4番1号(新宿NSビル) |
坪単価 | 50万円~60万円 |
工法 | 2×4、2×6、パネル工法 |
オリコン満足度調査 | 9位(2022年) |
ホームページ | https://www.j-urban.jp/ |
住友不動産は、オフィスビルや高層マンション開発で知られていますが、戸建て住宅でも実績が豊富です。
住友不動産が開発した「ウッドパネル工法」は、耐震性と断熱性に優れた技術で、住宅の品質と快適性を高めています。
また、20年以上連続でグッドデザイン賞を受賞しており、デザイン性と技術力の高さが強みです。
同じ住友グループに属する住友林業とは異なる会社で、住宅商品の種類や工法も全く違います。
営業拠点は全国にありますが、九州では主に福岡や熊本などの主要エリアに限定されているため、エリア対応の確認が必要です。
ウィザーズホーム
社名 | 株式会社新昭和 |
本社住所 | 千葉県君津市東坂田四丁目3番3号 |
坪単価 | 50万円~70万円 |
工法 | 2×4 2×6 |
オリコン満足度調査 | ランキング圏外 |
ホームページ | https://with-e-home.com/brand/ |
ウィザースホームは、新昭和グループが展開するハウスメーカーで、クレバリーホームと同じグループに属します。
ローコストでありながら、高性能の外壁タイルなどを標準仕様しているため、メンテナンスが少なく、耐久性が高い点が特徴です。
特に「ライフサイクルコスト」を重視しており、家の維持管理コストを抑えたい方にとって大きなメリットとなります。
クレバリーホームと同様、ローコストながらデザイン性や耐久性を守っているため、よく比較対象になります。
イシンホーム
社名 | 株式会社イシン住宅研究所 |
本社住所 | 岡山県津山市二宮654-4 |
坪単価 | 50万円~60万円 |
工法 | 2✕4、2✕6工法 |
オリコン満足度調査 | ランキング圏外 |
ホームページ | https://www.ishinhome.co.jp/ |
イシンホームは、太陽光発電システムを搭載し「光熱費0円住宅」としての取り組みで知られ、業界で賢い「ウイルス対策住宅」を商品化しました。
当初はローコスト住宅メーカーでしたが、現在は住宅の設備や装備を充実させられる方向にシフトしており、建築コストを上げながらも高品質な住まいを提供しています。
最近では、10kW以上の太陽光パネルを搭載し、光熱費だけでなくガスやガソリン代まで中心「未来ゼロエネ住宅 X-ZEGA」が人気です。 環境に配慮したエコ住宅を最近考えている方にはおすすめです。
大手ハウスメーカーの費用目安
50坪の家を建てる場合、大手ハウスメーカーでの価格相場は次の通りです。
種類 | 本体工事価格 | 総費用の目安 |
---|---|---|
平屋 | 3,900万円 | 5,070万円 |
部分2階 | 3,750万円 | 4,875万円 |
2階建て | 3,700万円 | 4,810万円 |
3階建て | 4,100万円 | 5,330万円 |
大手ハウスメーカーの平均坪数は70~100万円で、テレビCMなどでもよく目にする住友林業や積水ハウスといった会社が該当します。
例えば、50坪の住宅であれば、総費用は5,000万円程度が相場ですが、邸宅シリーズのように高品質・高デザインを売りにした家になると、坪単価が100万円を超え、総費用で7,000万円に達することもあります。
ローコスト住宅や地元工務店と比較すると費用は高いもの、耐久性が高く、コストを考慮した工夫が実施されているため、長期的にはコストメリットが期待できます。
住友林業
社名 | 住友林業株式会社 |
本社住所 | 東京都千代田区大手町1丁目3番2号 |
坪単価 | 75万円~100万円 |
工法 | ビッグフレーム構法、マルチバランス構法 |
オリコン満足度調査 | 4位(2022年) |
ホームページ | https://sfc.jp/ie/ |
住友林業は、「家を売る」だけでなく「森を育てる」から家づくりに取り組む、自然素材に強いこだわりを持つハウスメーカーです。
これは日本の国土の約800分の1に相当する広さです。
特徴的なのは、通常の柱よりも太くて丈夫な「ビッグフレーム」を採用していることです。
この構造によって、大きな視野部を離れることが可能となり、広大な間取りが木造でも実現できます。
また、家づくりには各分野のスペシャリストで構成されたチームが対応し、実施主の要望に応えたきめ細かくサポート体制も整えられています。
パナソニックホームズ
社名 | パナソニック ホームズ株式会社 |
本社住所 | 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 |
坪単価 | 70~85万円 |
工法 | 鉄骨系プレハブ |
オリコン満足度調査 | 6位(2022年) |
ホームページ | https://homes.panasonic.com/ |
パナソニックホームは、パナソニックグループの住宅会社として、家電メーカーならではの技術力を家づくりに相談しています。
IoT(モノのインターネット)技術を継続したスマートハウスや、高機能設備を備えたテクノロジー住宅に高い評価以前は「パナホーム」という社名でしたが、現在はパナソニックホームズに改名し、ブランド力をさらに強化しています。
パナソニックのIoTを活用したスマートハウスは、家電照明やセキュリティを一括して制御できるシステムなどが充実しており、最新技術を活用した住宅の快適性が魅力です。
創業者でもある松下幸之助氏の「快適な住まいを多くの人へ」という理念が、現在の住宅づくりにもしっかりと反映されています。
大成建設パルコン
社名 | 大成建設ハウジング株式会社 |
本社住所 | 東京都新宿区西新宿 3-7-1 新宿パークタワー 19階 |
坪単価 | 80万円~100万円 |
工法 | 鉄筋コンクリート(RC) |
オリコン満足度調査 | ランキング圏外 |
ホームページ | https://palcon.jp/ |
大成建設ハウジングの「パルコン」は、鉄筋コンクリート(RC)を採用しており、鉄筋コンクリート住宅の中でも特に耐久性が優れた住宅として高い評価を得ています。
RC住宅は、コンクリート製地震や台風、火災といった災害に対して非常に強く、災害に耐えうる家を望む方は積極的な選択肢です。
パルコンでは、優れた断熱性や耐火性があるので、鉄骨や木造と比較しても建物の寿命が長いことが特徴です。
木造や鉄骨に比べて建築費は割高なので注意が必要です。
ただし、初期費用が高くても耐久性や長期的なメンテナンスコストを考慮すると、費用対効果は高い災害と思います。
快適な家を作るための間取り見本
50坪の家を建てると一口に言っても、色々なタイプがあります。
二世帯住宅や3階建て、広々とした平屋など、家族構成やライフスタイルに合わせて多様な選択肢があります。
一般的な50坪の家の間の取り例をタイプ別にいくつかご紹介します。
これらの例を参考にしながら、自分たちに最適な家のイメージを広げてみてください。
50坪の家でも、依頼するハウスメーカーや設計の自由度によって広さの感じ方や部屋の配置は大きく変わります。
納得できる家づくりをするために、ほとんどのカタログを取り寄せたり、住宅展示場を見学して、異なるプランや間取りをじっくり比較することが重要です。
もし近くに展示場がない場合でも、LIFULL HOME’Sなどのポータルサイトを活用すると、様々なメーカーのカタログを無料で取り寄せることができます。
予算に合わせて異なるプランを比較することもでき、これが失敗を防ぐための始まりとなります。
2階建ての間取り例
社名 | セキスイハイム |
商品名 | スマートハウス |
延床面積 | 160.83㎡(48.65坪) |
間取り | 5LDK+書斎 |
今年、一番多いのが1階と2階の床面積がほぼ同じ2階建ての住宅です。
上下の居住性が同じであれば、外観に凹凸が少ないため、シンプルなデザインで建築費が抑えやすいということです。これは30坪の家でも50坪の家でも変わりません。
ただし、建築費を抑えようと無理に2階部分に不要な部屋を作ってしまったり、後々その部屋を使わない問題が出たりすることもあるので、実際に使う部屋数を十分に考慮することが大切です。
書斎やリビング、個室など、必要な部屋をしっかり計画したうえでシンプルな設計を心がけてください。
平屋の間取り例
社名 | ヤマダホームズ |
商品名 | Felidia(フェリディア) |
延床面積 | 165.50㎡(50.0坪) |
間取り | 4LDK |
50坪の平屋を建てるなら、100坪以上の土地を確保するのが理想です。
平屋はすべて部屋が同じフロアになるため、家族のつながりを感じやすく、家族のコミュニケーションも取りやすい設計になります。
平屋の特徴として、将来的な子どもたちが独立して使わなくなる部屋も出てくることがあるため、将来の用途も考えながら間を設計するのがおすすめです。
二世帯住宅の平屋としても対応可能です。二世帯住宅にする場合には、プライバシーの確保も考えたゾーニングを心がけましょう。
3階建ての間取り例
社名 | ダイワハウス |
商品名 | Skye3 |
延床面積 | 164.03㎡(49.61坪) |
間取り | 3LDK |
3階建ての住宅は、特に敷地が制限されている場合に有効な選択肢です。
限られた土地に効率的な建物を考えるため、1階にガレージや水回り(お風呂や洗面所)、2階LDK、3階に寝室や子ども部屋を配置することが一般的です。
ただし、平屋や2階建てと変わって3階建てには多くの階段スペースが必要であり、各階の床面積を考えると生活空間が狭くなる場合があり、間取りには工夫が必要です。
3階建て住宅には北側斜線制限や道路斜線制限など様々な建築規制も多く関わるため、3階建て住宅の建築経験が豊富な住宅会社に依頼することが大切です。
おしゃれでカッコいい家の間取り例
ここまでは、スタンダードな間取り例を中心に紹介してきましたが、ここではおしゃれでカッコいいデザインや独自の個性が光る間取り例をご紹介します。
50坪の広さがあれば、ある程度のこだわったマイホーム建築が可能です。
いろいろなハウスメーカーや工務店のカタログを取り寄せて、家族で理想のマイホームを検討してみてください。
大屋根スタイルがカッコいい家
社名 | クレバリーホーム |
商品名 | CXシリーズ |
延床面積 | 170.50㎡(51.5坪) |
間取り | 5LDK |
大屋根スタイルにしたい場合は、最初の打ち合わせでその旨を伝えておくとスムーズです。
大屋根デザインを採用するには、間取りを工夫する必要があり、特に2階よりも1階の床面積が広い部分2階の間取りが向いています。
また、吹き抜けや屋根裏収納を取り入れることで、より立体的でおしゃれな空間を演出することもできます。
インナーガレージがある和モダンの平屋
社名 | 三交ホーム |
商品名 | 不明 |
延床面積 | 170.41㎡(51.5坪) |
間取り | 4LDK+インナーガレージ |
50坪の広さがあると、平屋でも迫力のあるデザインが可能です。
この例では、駐車スペースをわざわざインナーガレージ風にすることで、建物に一層の邸宅感が漂います。
雨風から守るだけでなく、趣味の空間としても活用できるため、機能的でありながらも魅力的な空間です。
また、収納や各部屋の配置もしっかりと計算されていて、実用性も高い間取りです。
おしゃれなコーナー窓が目をひく3階建ての家
社名 | 住友林業 |
商品名 | フリープラン |
延床面積 | 166.81㎡(50.4坪) |
間取り | 3LDK |
コーナー窓を上手に使うことで、外観にアクセントがつき、室内にも広がりを感じられるデザインです。
2階と3階のコーナー窓は、外観にスタイリッシュな印象をそばに、室内を開放的に見せます。
この例では3階にLDKを配置し、エレベーターを設置しているので、将来高齢者になっても安心です。
今後、3階キッチンの裏の広いスペースがどのように使われていますかのかが不明であり、トイレの配置にも問題があるかもしれません。
かわいい輸入住宅の店舗併用住宅
社名 | セルコホーム |
商品名 | THE・HOME |
延床面積 | 160.08㎡(48.4坪) |
間取り | 3LDK+店舗 |
輸入住宅は個性的でかわいらしい外観が特徴で、店舗併用住宅にもよく合います。
この例は雑貨を扱う店舗ですが、パン屋やカフェなどにも適したデザインです。
屋根から突き出した3つのドーマーが独特の雰囲気を出しており、部屋の配置もそれを意識したものとなっております。
気になる点は、LDKに収納がないことでしょうか。
日常の風景を考慮して、収納スペースの追加を検討したら良いでしょう。
左右で別々を分けた2つの住宅の家
社名 | 住宅情報館 |
商品名 | 不明 |
延床面積 | 166.14㎡(50.2坪) |
間取り | 3LDK+3LDK |
この二世帯住宅は、限られた60坪の土地に50坪の建物を配置しており、親世帯と子世帯がしっかり分けられた設計です。
玄関が道路から丸に見える配置なので、プライバシーを守る為、目隠し壁などで上手に隠してあげたほうが良かったように思います。
親世帯と子世帯の生活空間を色分けしてわかりやすくしていますが、黄色のほうが若干広さを感じるので子世帯なのではないでしょうか。
間取りで失敗しないための注意点
50坪の家づくりは、ゆとりのある広さで間取り自由度もありますが、どうしても失敗しやすいポイントもあります。
ここでは、計画の際に注意したいポイントについて詳しく解説します。
高級住宅街の建ぺい率に注意
多くの住宅地域では、建ぺい率が60%や50%に設定されていますが、高級住宅街などでは40%に設定されていることがあります。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合を示すもので、この数値に応じて建てられる建物の規模が決まります。
例、50坪の土地を購入した場合、建ぺい率が60%であれば、1階と2階合わせて最大60坪の家を建てることができます。
ただし、40%の地域では、同じ50坪の土地でも合計40坪の建物しか建てられません。
高級住宅街で家を建てる場合は、まずはその地域の建ぺい率を確認し、希望の広さが建てられるかどうかを事前にチェックしましょう。
収納スペースは分散する
50坪の家の場合、収納スペースは「分散収納」にするのがおすすめです。
広さに余裕があるため、必要な場所に収納を少しずつ配置すると、利便性がよく家事効率もアップします。
30坪前後の間取りでは、スペースの集中から収納をまとめがちですが、50坪ではこのような間取りは参考になりません。
キッチンや玄関、リビング、各居室などに適切な収納スペースを分散させ、使いやすさを考慮した配置にしましょう。
二世帯住宅は平屋も検討する
50坪あれば、平屋でも二世帯住宅を実現できます。
通常、二世帯住宅と言えば2階建てや3階建てが多いですが、広い敷地がある場合、平屋で完全分離型の二世帯住宅を建築することも可能です。
平屋であれば、階段の上り下りが不要なため、高齢者にとっても住みやすく、安全です。
特に、母と同居を考える場合、平屋は将来的な負担を考慮して、2階建てと平屋のメリットを比較して検討してみましょう。
生活リズムや動線を意識する
50坪ほどの家では、5~7人程度の家族が快適に暮らせる広さです。
親子三世代での同居なども想定され、家族それぞれの生活リズムを考慮した間取りが重要です。
帰宅する人の動線や、朝のトイレの際に対応できる設備配置があると便利です。
具体的には、1階にトイレを2か所に設置する、響かない浴室の位置を工夫するなど、家族の生活習慣に合った動線と間取りにすることがポイントです。
プランに決めすぎず、家族の生活に合わせたプランを考えましょう。
よくある質問
50坪の注文住宅に関して、今回紹介しきれなかった部分や、ネットなどで良く質問されている内容などをまとめました。
ビルトインガレージや吹き抜けは坪数に入るのか?
50坪クラスの家では、ビルトインガレージや吹き抜けを取り入れることが増えますが、これらが「坪数」に含まれるかどうかは法規に関わる重要なポイントです。
- 吹き抜け:基本的に床面積には含まれません。
- ビルトインガレージ:延床面積の5分の1以内であれば、緩和措置として床面積から優遇されます。50坪の家であれば、10坪までのガレージが対象となります。
ただし、これは暫定法的な緩和です。建築会社によっては、見積り時に坪当たりとして考慮される場合があるため、契約前に確認が必要です。
50坪の平屋を建てるのに必要な土地の広さは?
平屋の場合、建ぺい率が60%であれば、50坪の建物には約84坪の土地が必要です。
ただし、複数台の駐車場や庭、ウッドデッキを希望する場合は、100坪程度の広さがあるとゆとりをもって設計できます。
大きな家は固定資産税が高くなる?
「家が40坪を超えると固定資産税が高くなる」という話がありますが、これは定期の規則ではありません。
新築住宅は建築から3年間、固定資産税が半額になる安心基礎受けられ、長期優良住宅では5年間適用されます。
この軽減措置は120㎡(約36坪)までが対象で、超過した部分は通常通りの優遇が適用されます。
例えば、50坪(約165㎡)の新築を建てて、本来の固定資産税が16万円だったとします。
120㎡分は2分の1に軽減されるので、「12万円→6万円」となります。
超過している40㎡分に関してはそのまま4万円の納税となるので、合計すると本来16万円の納税額が10万円に減額されます。
30坪の土地に50坪の家を建てることは可能か?
30坪の土地に50坪の家を建てる場合、3階建てで計画する必要があります。
建ぺい率が60%の土地であれば、1階の床面積は最大18坪まで可能であり、18坪×3階で54坪の床面積を確保できます。
尚、建物の高さや構造に制限があるため、建築時の確認申請が必須です。
3階建ての家については「3階建て住宅の間取りや高さ規制について解説、後悔しないためのポイントは?」で解説しているので参考にしてください。
なぜ50坪の建売住宅は少ないのか?
建売住宅は30~40坪が一般的で、50坪の建売住宅は少ないのが現状です。
その理由として、建売業者が利益を最大化するために、最近広い敷地を複数の戸建てに分けて販売する傾向があるためです。
例えば、80坪の土地があれば、50坪の家1棟よりも30坪の家を2棟売る方が有利が見込めます。
このため、広い50坪クラスの建売住宅は希少とされています。
まとめ
今回は、50坪の注文住宅を建てる際の相場価格や間の例について詳しく解説しました。
50坪の家は間取り自由度が高いため、スキップフロアやファミリークローゼット、趣味の部屋なども取り入れやすくなります。
とはいえ、選択肢が多いため、何を優先するか決めることが大切です。
50坪の家づくりでは、目安として総費用3,500万~4,000万円が必要とされます。
納得できるマイホームを実現するために、カタログやお子様の情報収集をしっかり行い、自分たちにとって最適な間取りを見つけてください。