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コラム

30坪の家の間取り例、広さはどれくらい?平屋と2階建ての価格相場

カテゴリー

住宅ローン「フラット35」利用者調査(2020年度)によると、注文住宅の平均床面積は124.4㎡で、おおよそ38坪にあたります。

この理由の一つには、ウッドショックによる建築資材の高騰が挙げられます。建築費を抑えるために、少しずつ坪数を減らす選択をする方が増えたのです。

ここでは、30坪の家を建てる際の予算相場や、人気の間取りについて解説していきます。

30坪の家を建てるための予算相場

まず、家づくりの費用構成を確認しましょう。

建築費用は一般に「坪単価×坪数」で計算されることが多いですが、これはあくまでも建物本体の価格です。

さらに土地を購入する場合は、別途その費用も考慮する必要があります。

費用の種類と内容

費用の種類主な内容
本体工事費建物を建てるために直接的に必要な材料や施工費など

・基礎工事
・木工事
・内装
・足場など
付帯工事費建物に付帯(関連)した費用という意味

・地盤改良費
・ガス・水道・電気などの引き込み工事費
・駐車場や塀などの外構工事費のこと
諸経費工事以外でかかる費用という意味

・火災保険
・住宅ローン手数料
・登記費用
・土地購入時の仲介手数料など

これらを合わせた総額が、注文住宅を建てる際の総費用となります。

理想のマイホームを実現するためには、ハウスメーカーの選定が非常に重要です。

各メーカーが得意とする分野や価格帯が異なるため、複数のカタログを取り寄せて比較してみるのが良いでしょう。

LIFULL HOME’Sなどのポータルサイトを活用すると、予算別に無料でカタログが取り寄せられるので便利です。

次に、ローコスト住宅、ミドルコスト住宅、大手メーカー住宅に分けて、30坪の家を建てるための目安費用をご紹介します。

ローコスト住宅の場合

ローコストメーカーで30坪の家を建てる場合の目安費用は、次のようになります。

種類本体工事価格総費用の目安
平屋1,410万円1,833万円
部分2階1,350万円1,750万円
2階建て1,290万円1,677万円
3階建て1,500万円1,950万円
※部分2階とは1階20坪・2階10坪のように、2階の床面積が小さい家のことです。

最も坪単価が安いのは2階建て住宅で、安価なメーカーを選べば1,600万円台で家を建てることもできます。

※坪単価で考えた場合、平屋の方が2階建てよりも高くなります。詳しくは「平屋はローコストでも建てられる?間取りの成功例とデメリットについて」で解説しているので参考にしてください。

代表的なローコスト住宅メーカーをご紹介します。

アキュラホーム

出典:アキュラホーム
社名株式会社アキュラホーム
本社住所東京都新宿区西新宿2-6-1
坪単価45万~60万円
工法木造軸組在来工法
オリコン満足度調査15位(2022年)
ホームページhttps://www.aqura.co.jp/

過去の膨大な住宅データをもとに、材料費や人件費の効率化を図り、適正価格での住宅提供を実現しています。

さらに、国内最大規模の工務店ネットワーク「ジャーブネット」により、部材の大量仕入れが可能になり、中間マージンの削減も進めています。

このネットワークを通じて、高品質な注文住宅をリーズナブルな価格で提供することが可能です。

→ アキュラホームの間取りや坪単価の詳細はこちらをご覧ください

タマホーム

出典:来て見て実感!「ハッピーホーム・フェア」来場予約受付中【タマホーム】
社名タマホーム株式会社
本社住所東京都港区高輪3丁目22番9号 タマホーム本社ビル
坪単価38~50万程度
工法木造軸組在来工法
オリコン満足度調査21位(2022年)
ホームページhttp://www.tamahome.jp/

品質に優れた住宅を低価格で提供しており、特に「大安心の家」は、標準仕様が充実した人気の商品です。

さらに、「大安心の家プレミアム」や、仕様を抑えた「木麗な家」など、さまざまなニーズに合わせた商品ラインナップを展開しています。

タマホームの間取りや坪単価の詳細はこちらをご覧ください

レオハウス

出典:富山店の住宅展示場・イベント情報|【レオハウス】
社名株式会社ヤマダホームズ/レオハウス
本社住所群馬県高崎市栄町1-1
坪単価35万~50万円
工法木造軸組在来工法
オリコン満足度調査19位(2022年)
ホームページhttps://www.leohouse.jp/ 

レオハウスは、ヤマダ電機グループに属し、ローコストでありながら自由なプランニングが特徴です。

施主の希望に合わせて標準仕様にプラスアルファのこだわりを加えられる「CoCo」が人気の商品で、他にも「ricca」や災害に強い「NEXIS」などの住宅商品があります。

→ レオハウスの間取りや坪単価の詳細はこちらをご覧ください

以上のメーカーは、それぞれ異なる特長を持ち、リーズナブルでありながら、品質や機能性の高い住宅を提供しています。住宅選びの際には、自分たちの希望にあった価格帯や仕様がそろうか、複数社のカタログを取り寄せてじっくり検討することをおすすめします。

    ミドルコスト住宅の場合

    種類本体工事価格総費用の目安
    平屋1,950万円2,535万円
    部分2階1,890万円2,457万円
    2階建て1,860万円2,418万円
    3階建て2,010万円2,613万円

    ミドルコストとされるハウスメーカーの平均坪単価は50~70万円です。

    この価格帯のハウスメーカーは、質と価格のバランスが取れた商品を提供しているため、初めてのマイホーム購入者からも人気があります。

    今回は、ミドルコスト帯で全国展開している代表的なハウスメーカーを3社ご紹介いたします。

    また、地域密着型の工務店や住宅会社も同様の価格帯で提供していることが多いため、地元の工務店も選択肢に入れて比較検討すると、理想に近い家が見つけやすくなります。

    桧家住宅

    出典:小平展示場|桧家住宅|注文住宅・ハウスメーカー
    社名株式会社 桧家住宅
    本社住所東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル12F
    坪単価50万円~60万円
    工法木造軸組在来工法
    オリコン満足度調査18位(2022年)
    ホームページhttps://www.hinokiya.jp/z/ 

    桧家住宅は、フランチャイズを通して全国各地の工務店と提携しており、地域密着型のサポートを提供しています。

    Z空調は特許も取得しており、100万円前後のオプション費がかかる場合がありますが、無料キャンペーンを実施していることもありますので、確認しておくと良いでしょう。

    → 桧家住宅の間取りや坪単価について詳しくはこちら

    ユニバーサルホーム

    出典:会津店のモデルハウス|注文住宅のユニバーサルホーム
    社名株式会社ユニバーサルホーム
    本社住所東京都中央区八丁堀二丁目7番1号 八丁堀サンケイビル5階
    坪単価50万円~70万円
    工法木造軸組在来工法
    オリコン満足度調査14位(2022年)
    ホームページhttps://www.universalhome.co.jp/ 

    地熱床システムは、地熱を利用して床暖房を提供するシステムで、快適な床温度を保ちながら省エネ効果も期待できます。

    さらに、ALC外壁材は耐火性・耐久性が高く、この坪単価でこれらの仕様が標準で備わっているのは非常に魅力的です。他社にはない特徴的なシステムを検討される方におすすめです。

    → ユニバーサルホームの間取りや坪単価について詳しくはこちら

    GLホーム

    出典:外観デザイン別 実例集|GLホーム
    社名株式会社LIXIL住宅研究所
    本社住所東京都江東区亀戸1丁目5番7号 錦糸町プライムタワー
    坪単価55万円~70万円
    工法2✕4、2✕6工法
    オリコン満足度調査圏外
    ホームページhttps://www.glhome.lixil-jk.co.jp/index.html 

    GLホームは、LIXILグループに属するフランチャイズ系住宅会社で、アメリカンスタイルやスペイン風のスパニッシュスタイルなど、デザイン性の高い輸入住宅を得意としています。

    一般的に輸入住宅は割高になりがちですが、GLホームは比較的手が届きやすい価格帯でデザイン性の高い住宅を提供しており、インテリアや外観にこだわりたい方にはおすすめのメーカーです。

    → GLホームの間取りや坪単価について詳しくはこちら

    大手ハウスメーカーの場合

    種類本体工事価格総費用の目安
    平屋2,550万円3,315万円
    部分2階2,460万円3,198万円
    2階建て2,400万円3,120万円
    3階建て2,700万円3,510万円

    大手ハウスメーカーの平均坪単価は、およそ70~100万円とされています。

    この価格帯の代表的なハウスメーカーには、積水ハウスやダイワハウスといった、テレビCMなどでもよく目にする企業が含まれます。

    大手メーカーは、そのブランド力や先進技術、高品質な素材などにより、信頼性が高く、資産価値も維持されやすいのが特徴です。ここでは、代表的な大手ハウスメーカー3社を紹介します。

    積水ハウス

    出典:モデルハウス|わらび住宅公園/戸建て|埼玉総合住宅展示場ナビ
    社名積水ハウス株式会社
    本社住所大阪府大阪市北区大淀中一丁目1番88号 梅田スカイビルタワーイースト
    坪単価75万円~100万円
    工法ダイナミックフレームシステム(鉄骨造)
    オリコン満足度調査3位(2022年)
    ホームページhttps://www.sekisuihouse.co.jp/ 

    積水ハウスは、日本を代表するハウスメーカーの一つで、多彩な建築構造が魅力です。

    木造、軽量鉄骨、重量鉄骨と、ニーズに応じた様々な構造の住宅を提供しています。

    積水ハウスが開発した「ダインコンクリート」は「最強の外壁材」と評され、耐久性や耐火性、メンテナンス性に優れています。

    この外壁材を目当てに積水ハウスを選ぶ施主も少なくありません。

    初期建築費用は高めですが、メンテナンスコストを抑えられることから、長期的にはコストパフォーマンスが良いとされています。

    積水ハウスの間取りや坪単価について詳しくはこちら

    一条工務店

    出典:一条工務店|太田会場|総合住宅手展示場 TBSハウジング
    社名株式会社一条工務店
    本社住所東京都江東区木場5-10-10
    坪単価65~80万円
    工法木造軸組、木造枠組壁工法
    オリコン満足度調査5位(2022年)
    ホームページhttps://www.ichijo.co.jp/

    一条工務店は、高気密・高断熱の住宅づくりで長年の実績があり、特に「i-smart」「i-cube」シリーズが人気を博しています。

    デザイン性と快適性を兼ね備えた住宅シリーズで、エネルギー効率も優れていることから、多くの施主に選ばれています。

    業界トップクラスの断熱性能を誇りながらも、大手メーカーと比べて坪単価が安価であるため、コストを抑えつつ快適な住環境を実現できるでしょう。

    一条工務店の間取りや坪単価について詳しくはこちら

    セキスイハイム

    出典:セキスイハイム九州株式会社|モデルハウス紹介|KKT合志総合住宅展示場
    社名積水化学工業株式会社
    本社住所大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号 堂島関電ビル
    坪単価70万円~90万円
    工法鉄骨ユニット工法、木造2×6工法
    オリコン満足度調査8位(2022年)
    ホームページhttp://www.sekisuiheim.com/

    セキスイハイムは、ユニット工法による住宅建設で知られています。

    工場であらかじめ生産されたユニットを現場で組み立てるため、安定した品質が期待でき、工期の短縮も可能です。

    この工法により、従来の建築方法に比べて建物の精度が高く、効率よく高品質な住宅を提供できます。

    光熱費の削減を重視したい方には、太陽光発電やZEH対応のセキスイハイムの住宅がぴったりでしょう。

    → セキスイハイムの間取りや坪単価について詳しくはこちら

    快適な家をつくるための間取り見本

    同じ30坪の広さでも、一般的な2階建てだけでなく、平屋や3階建てなど多様なスタイルがあります。

    ここでは、タイプ別に一般的な30坪の間取り例を紹介しますので、自分たちの理想とするマイホーム像と照らし合わせながら、必要な家の広さやタイプを検討してみてください。

    空間を広く感じるか、あるいは狭く感じるかは設計や間取りに左右されるため、後悔しない家づくりには、カタログや間取りを比較したり、実際の展示場で体感することが大切です。

    また、近隣に展示場がない場合は、LIFULL HOME’Sのようなポータルサイトを利用すると、無料でカタログを取り寄せることができます。

    カタログを複数取り寄せ、予算や希望に応じて比較することが、家づくりの失敗を防ぐ第一歩です。

    2階建ての間取り例

    出典:【公式】ZERO-CUBE|LIFE LABEL
    社名ゼロキューブ
    商品名ゼロキューブ+FUN
    延床面積98.53㎡(29.80坪)
    間取り3LDK

    近年、最も一般的な形として多いのが、1階と2階の床面積がほぼ同じ広さの2階建て住宅です。

    こちらのゼロキューブの商品は規格住宅で、基本の間取りに必要な機能がコンパクトに詰め込まれています。

    さらに必要に応じて部屋を増築できる設計なので、ライフスタイルの変化に合わせた住まい方が可能です。

    部分2階の間取り例

    出典:【SUUMO】【1000万円台/30坪台/間取り図】吹き抜けの大空間でも暖かい、カジュアルで住み心地の良いアメリカンハウス
    社名アエラホーム
    商品名プレスト
    延床面積103.51㎡(31.3坪)
    間取り3LDK

    1階と2階の床面積が同じ建物を「総二階」といいますが、こちらのように1階の床面積が広い建物を「部分二階」と呼びます。

    夫婦の主寝室を1階に配置したいと希望する場合も、部分二階にすることで間取りに柔軟性が生まれます。

    こちらの間取りでは、生活空間を1階に集中させることで、ゆとりのあるLDKが確保されており、使い勝手の良い設計です。

    平屋の間取り例

    出典:仲良し5人家族の元気と笑顔がはじける、赤い屋根の可愛い平屋|【レオハウス】
    社名レオハウス
    商品名レオハウスの平屋
    延床面積99.37㎡(30.0坪)
    間取り4LDK

    30坪の平屋を希望する場合は、敷地の広さが70坪以上あると理想的です。

    平屋住宅のメリットは、同じフロアにすべての生活スペースがまとまっているため、家族との繋がりを感じやすくなる点です。

    また、将来的に子どもが巣立った際には部屋を趣味スペースとして使ったり、親との同居にも向いている構造です。

    30坪の平屋ならば、4LDKのゆとりある間取りも実現できます。

    3階建ての間取り例

    出典:【SUUMO】【2000万円台/敷地面積19.2坪/間取り図有】収納も家事動線も想像以上。アイデアいっぱいの都市型3階建住宅
    社名ウィザースホーム
    商品名3LDK+畳コーナー
    延床面積99.26㎡(30.0坪)
    間取り4LDK

    3階建て住宅の場合、1階に浴室や洗面所などの水回り、2階をLDK、3階を居室という配置が一般的です。

    特に都市部の土地が限られるエリアではこのスタイルが重宝されます。

    1階部分に広いLDKを確保しづらい場合でも、階層を分けることで生活動線が確保でき、より使い勝手の良い空間が生まれます。

    おしゃれでカッコいい家の間取り例

    ここまで、比較的オーソドックスな間取り例をご紹介してきましたが、ここからはおしゃれでカッコいい間取り例をご紹介します。

    理想のマイホーム像に近いデザインや間取りがないか、ぜひチェックしてみてください。

    もしも理想像がまだ具体的でない場合は、地域のハウスメーカーや工務店のカタログを取り寄せてみましょう。

    金額別に入手可能なため、自分たちの予算に合うものを気軽に比較できます。

    なお、取り寄せる際は、実際の予算よりも「低い」または「高い」価格帯のカタログも確認しておくのがおすすめです。

    マイホームで後悔しないためには、しっかりと複数のハウスメーカーや工務店を比較しておくことが大切だからです。

    西海岸スタイルのカッコいい家

    出典:【SUUMO】【北欧/輸入住宅/31.8坪】本格北欧テイスト×西海岸スタイルでつくる、世界に一つだけの我が家
    社名スウェーデンハウス
    商品名ミューク
    延床面積105.44㎡(31.8坪)
    間取り2LDK+畳スペース

    1階はLDKを広く確保するため、浴室や洗面所を2階に設けています。

    玄関からはシューズインクローゼットを通り抜けて、パントリーからキッチンへアクセスできる回遊動線が取り入れられ、家事効率もしっかり考えられた設計です。

    スウェーデンハウスならではの美しい輸入住宅の外観も見どころです。

    外観が美しい家

    出典:【SUUMO】【約30坪/間取り図有/狭小地】限られた土地を最大限に活用 LDKとテラスに空間の連続性を持たせた家
    社名住友林業
    商品名不明
    延床面積101.44㎡(30.6坪)
    間取り3LDK+小屋裏収納

    30坪ほどの建物で、この外観の美しさには驚きです。

    アール形状のファサードが奥行きを生み出し、個性的な印象を与えています。

    このような曲線的なデザインは大型の住宅で見られることが多い中、30坪の住宅でここまで美しいアール形状の外観は珍しいです。

    シンプルながらもセンスを感じさせる設計で、空間を無駄なく活かした間取りとなっています。

    景観を楽しむ家

    出典:【SUUMO】【約30坪/間取り図有/吹抜】大きな窓の向こうに広がる空と海 休日は愛犬と一緒にくつろぎの時を
    社名住友林業
    商品名不明
    延床面積91.49㎡(27.6坪)
    間取り2LDK+畳コーナー

    この家では景観を楽しむために、あえて2階に浴室を設置しています。

    間取りを見る限り、夫婦とペットが暮らす住まいのようです。

    お子さんがいる場合、子ども部屋が必要になるため、このような贅沢な間取りは難しいかもしれません。

    LDKには景色を最大限に楽しめる特注のコーナー窓が設置され、寝室からも絶景を堪能できるような間取り配置になっています。

    中庭のあるおしゃれな平屋

    出典:平屋モデルハウス「中庭のある家」見学会を開催します!|株式会社 大原工務店
    社名大原工務店
    商品名シンフォニー
    延床面積94.81㎡(28.7坪)
    間取り3LDK+畳コーナー

    平屋住宅を建てる多くの施主が広めの庭や中庭を希望する傾向があります。

    しかし広めの庭や中庭を実現するためには、広い敷地が必要で、建物面積も大きくなりがちです。

    こちらの平屋は、30坪ほどの建物でも立派な中庭を確保している好例です。

    中庭に接してお風呂や洗面室を配置するのが一般的ですが、こちらの物件では動線に工夫を加え、中庭のスペースをしっかり確保しています。

    間取りで失敗しないための注意点

    このブロックでは、30坪の家づくりでよくある失敗や、注意すべきポイントについて詳しくご紹介します。

    家づくりで後悔しないための参考にしていただければと思います。

    奥行きが狭い横長の間取り

    出典:間口とは?狭くても理想の家は建てられる?|【SUUMO】
    ※左の画像はサイトから、右は参考に自作しました

    間口が狭く奥行きのある土地は、駐車場の確保が難しく、間取りの制約が多くなってしまうからです。

    また、土地の奥行きにも注意が必要です。建物をゆとりある広さにするには、奥行きが最低でも9メートルは欲しいところです。

    奥行き9メートルあれば、隣家との距離を1.5メートル確保したとしても、建物部分の奥行きを約5.5メートル確保できます。

    しかし、奥行きが8メートル程度だと建物部分の奥行きは4.5メートルほどに狭まるため、間取りの配置がかなり難しくなります。

    このような間取りの制約は、横長の土地、縦長の土地どちらにも共通する問題ですので、土地選びの段階で注意が必要です。

    ローコスト住宅での吹き抜けに注意

    出典:間取りギャラリー「31~35坪」の投稿一覧|シティハウス産業株式会社

    吹き抜けのある間取りはおしゃれですが、冷暖房の効率を考えると注意が必要です。

    高気密・高断熱の住宅であれば、吹き抜けやリビング階段があっても冷暖房効率を損ないませんが、ローコスト住宅では気密性が低めのケースも多く見られます。

    気密性が低い家では、吹き抜け部分から冷暖房の空気が逃げやすく、冷暖房効率が悪くなりがちです。

    吹き抜けを取り入れる際には、住宅の気密性能も十分に確認しておきましょう。

    動線が悪いランドリールームの配置

    出典:【SUUMO】【平屋住宅】【1500~2000万円】【間取り図有】将来を見据えた平屋住宅。決め手は住宅性能とデザイン

    家事動線の悪さも、間取りでよくある失敗です。

    特にランドリールームを希望される方は、間取り全体のバランスを考慮して配置しましょう。

    動線を意識していない間取りは、建物全体の使い勝手を悪くする原因にもなります。

    ランドリールームや浴室などの水回りは、なるべく短い移動距離で行き来できる位置に配置するのが理想です。

    よくある質問

    30坪の注文住宅に関して、今回紹介しきれなかった部分や、インターネットでよく質問されている内容をまとめてみました。

    吹き抜けは床面積に入るの?

    これは容積率に関係し、家の大きさを決める際に大事な要素です。

    ただし、建築費に関しては吹き抜け部分にも費用がかかります。

    多くの住宅会社では、吹き抜け部分も床があると仮定して坪単価に含めるケースが一般的です。

    床があるのと同じ金額がかかることもあれば、住宅会社によっては坪単価の2分の1で計算することもあります。

    リビング部分の上部8畳分を吹き抜けにした場合、まるまる床面積と同等の坪単価が発生するのであれば坪単価×4坪になります。

    坪単価70万円だとするなら、280万円の費用がかかります。もし2分の1で計算する住宅会社であれば半分の140万円で済みます。

    この差は大きいので、建物の請負契約をする前にしっかりと確認しておきましょう。

    30坪の家を建てるには30坪の土地が必要?

    土地には建ぺい率と容積率があり、30坪の家を建てる場合でも必ずしも30坪の土地が必要というわけではありません。

    多くの土地は建ぺい率が60%で、容積率が200%と設定されています。そのため、30坪の2階建て住宅を建てるなら、土地の広さは約25坪ほどあれば可能です。

    25坪×60%=15坪

    1階15坪、2階15坪で合わせて30坪の家を建てることができます。

    一般的には、30坪の家には30~35坪程度の土地が適しているでしょう。

    ちなみに50坪の土地であれば、建ぺい率60%と80%の違いは以下のようになります。

    3人家族に最適な家の広さは?

    国土交通省の「住生活基本計画」によると、理想的な住宅の広さは一人あたり約25㎡が基準とされています。

    この基準で3人家族の場合、計算式は「25㎡×3人+25㎡」となり、合計で100㎡(約30坪)が適した広さになります。

    ちなみに4人家族だと125㎡なので、家の大きさは37.81坪くらいが理想の広さです。

    30坪の家で失敗しないためのポイント

    30坪程度の限られた広さでは、すべての希望を叶えるのは難しいことが多いです。

    例えば、LDKの広さを重視するのか、動線を重視するのか、または収納スペースを多く確保したいのかなど、家族でしっかりと話し合ってみましょう。

    まとめ

    今回は、30坪の注文住宅における間取りの注意点や、よくある質問について詳しく解説しました。

    同じ30坪の家でも、建てるハウスメーカーや工務店によっては1,000万円以上の価格差が出ることもあります。

    家づくりで後悔しないためにも、カタログを見比べてできるだけ多くの情報を集め、慎重に検討することが大切です。

    たとえばスキップフロアやランドリースペース、書斎などの要望がある場合、家の形が複雑になる分だけ建築費が高くなる傾向にあります。

    どうしても譲れないこだわりがある場合は、その部分を得意とするハウスメーカーや工務店を探すと、効率的に希望を叶えられるでしょう。