注文住宅2000万円台の間取り例(土地抜き、込み)おすすめハウスメーカー解説
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注文住宅を建てる際、多くの人が気になるのは「総額予算」です。
今回は「2,000万円台(2,000〜2,999万円)」で家を建てる際のポイントや、コストを抑えるための工夫について詳しく説明します。
一般的に「30坪の家/坪単価50万円」と聞くと、総額は1,500万円程度と考えがちです。
しかし、実際に住宅会社から届く見積りは、総額で2,000万円を超えるケースがほとんどです。
この差が生じる理由と、予算内で希望の間取りを実現するためのポイントについて解説します。
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注文住宅予算2000万円台の総額予算と内訳
注文住宅の価格は、主に3つの項目から成り立っています。
- 建物工事費用(本体工事費)
- 付帯工事費用
- その他諸費用
多くの住宅会社で使われる「坪単価」は、このうちの「建物工事費用」を坪数で割った数字です。
これに付帯工事費用やその他諸費用が加わるため、坪単価×坪数だけでは総額を見積ることができません。
それぞれの項目について、もう少し詳しく見ていきましょう。
1. 建物工事費(本体工事費)
建物工事費とは、住宅の柱や梁、基礎、屋根などの構造全体の工事費用のことです。
外装・内装の仕上げや、バスルームなどの設備費用も含まれます。
総費用の約7割程度を占め、最も大きな割合を占める部分です。
2. 付帯工事費
付帯工事費は、建物本体以外に必要な工事費用です。
たとえば、敷地内に電気や給排水の配線・配管を引き込む工事、駐車場の舗装工事、庭の整備などが含まれます。
地盤の強度が足りない場合、地盤改良工事が必要になり、これが大きな費用になることもあります。
3. その他諸費用
その他諸費用には、住宅ローンの手数料、火災保険や地震保険、登記費用、引っ越し費用などが含まれます。
これらは細かな費用ですが、総額に含めておくことが予算計画を立てる上で重要です。
「坪単価50万円で30坪の家」を例にした内訳を以下に示します。
付帯工事費用 300万円
その他諸費用 150万円
合計 1,850万円
この見積りに消費税が加わるため、総額で2,035万円程度になります。
つまり、家づくりの予算を考える際は、建物工事費だけではなく、付帯工事費やその他諸費用もきちんと確認しないと、想定よりも高い見積りが出てしまう可能性があります。
2階建てと平屋の費用の違い
同じ30坪の家でも、2階建てと平屋では建築費に差があります。
一般的に、平屋の方が2階建てよりも10%ほど高くなる傾向があります。
その理由は、平屋の方が基礎や屋根の面積が広くなり、その分工事費用がかかるからです。
たとえば、総2階建ての30坪の場合、基礎や屋根の面積は15坪ですが、平屋だと基礎と屋根の面積が30坪分必要です。
「平屋の方が安そう」と思う方も多いですが、実際にはその逆なので注意が必要です。
2,000万円台の注文住宅における間取り例(平屋・2階建て)
2,000万円台で注文住宅を建てる場合、家の広さは30坪〜40坪が主流です。
ここでは、坪数ごとの間取り例を挙げながら、特徴や注意点について解説します。家づくりの参考にしてください。
時間がある方は、ハウスメーカーのカタログやプランをできるだけ多く取り寄せて、いろいろな間取りを比較するのがおすすめです。
理想の間取りを見つけるためには、自分の希望に近い間取りを多数見ることが失敗を防ぐポイントです。
また、希望予算の「1つ上と1つ下の価格帯」のカタログもあわせて見ると、広範囲の間取りが参考になります。カタログは「LIFULL HOME’S」などのポータルサイトから無料で取り寄せ可能です。
「どんな間取りが自分に合うか分からない」という方には、NTTデータグループが運営する「HOME4U家づくりのとびら」も便利です。
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30坪以下の間取り例
ハウスメーカー | トヨタホーム |
延床面積 | 94.07㎡(28.45坪) |
1階床面積 | 52.59㎡(15.9坪) |
2階床面積 | 41.48㎡(12.5坪) |
特徴:30坪以下のコンパクトな家は、夫婦や3人家族に適した広さです。この間取りでは、1階にキッチン・洗面室・浴室が一直線に配置されており、料理をしながら洗濯やお風呂の様子を確認できる効率的な動線になっています。また、リビング収納やウォークインタイプの収納スペースもあり、スペースを効率よく使っています。
注意点:1階から2階のバルコニーへのアクセスが遠い点です。洗濯物を干す際、1階からリビングを通り、階段を上がって主寝室を抜ける必要があるため、重い洗濯物を毎日運ぶのは負担になるかもしれません。解決策として、1階の収納スペースをファミリークローゼットに変更し、衣類やおもちゃ、日用品などを一か所にまとめると効率が良くなります。
最近は1階と2階の面積を同じにする総二階建ての家をおすすめする住宅会社が増えていますが、2階の面積を絞ることで建築費を抑えることができています。
1階を大きく、2階を小さくすることで多くの住宅会社では「下屋割増し」というオプション扱いになりますが、そのオプション費用を払ってでも建築費は総二階よりお得になるはずです。
30坪以下の平屋
ハウスメーカー | パナソニックホームズ |
延床面積 | 93.35㎡(28.23坪) |
特徴:30坪以下の平屋でも、2LDK〜3LDK程度の間取りであれば、各部屋に必要な広さを確保できます。平屋は家全体がワンフロアで完結するため、動線が短く生活しやすいのが特徴です。
注意点:平屋の場合はバルコニーがなく、室内干しを考える必要があります。洗面脱衣所に天井物干しを設置したり、除湿機を活用して、乾いた衣類をすぐにしまえるウォークインクローゼットを隣接させることで、家事が効率化します。
暮らしやすいとされるワンフロアの平屋でも、限られた広さの中で家事動線をしっかりと考えて、毎日の家事が楽になるような間取りづくりを心がけることが大切です。
30〜35坪の間取り例
ハウスメーカー | トヨタホーム |
延床面積 | 111.17㎡(33.6坪) |
1階床面積 | 62.06㎡(18.7坪) |
2階床面積 | 49.11㎡(14.8坪) |
特徴:30〜35坪の広さは、4人家族に適しており、部屋数や広さのバランスも良好です。住まいの中心に階段があり、どの部屋にもアクセスしやすく、動線がスムーズです。キッチン横にはパントリーと勝手口が設けられており、買い物帰りに荷物を運び入れる動線もスムーズです。
注意点:この間取りのように屋根が低めの構造だと、屋根と2階居室との距離が近くなるため、断熱対策が重要です。断熱材をしっかりと入れることで、快適な室内環境を保てます。
全体的にバランスの取れた間取りなので、家づくりの見本として参考になると思います。
30~35坪の平屋
ハウスメーカー | パナソニックホームズ |
延床面積 | 103.45㎡(31.29坪) |
特徴:この広さの平屋はLDKや各部屋に十分な広さを確保できます。LDK横にファミリークローゼットが設置されており、収納力も十分です。
注意点:ファミリークローゼットへのアクセスがLDKを経由しているため、玄関側の通路にも出入り口を設けることで、帰宅後すぐにコートを脱ぐことができ、換気対策にもなります。また、トイレの配置は音の問題が気になる場合があるため、生活空間と距離を取った場所に設置するのが望ましいでしょう。
35坪以上の間取り例
ハウスメーカー | トヨタホーム |
延床面積 | 133.74㎡(40.4坪) |
1階床面積 | 72.53㎡(21.9坪) |
2階床面積 | 61.21㎡(18.5坪) |
特徴:35坪以上になると、アイランドキッチンや回遊動線など、自由度の高い間取りが可能です。コロナ禍の影響もあり、在宅ワーク用の個室を設ける家庭も増えています。キッチン・洗面室・家事室が直線的に配置されており、家事の動線がスムーズで効率的です。
注意点:家事室の位置がリビングの近くにあるため、プライバシーを確保しにくい点が気になる場合がありますが、壁で囲うことでプライベート空間としても使えます。広いテラスに面したLDKは、屋外とのつながりを感じられる設計で、実際の広さ以上に開放感がある住まいです。
35坪以上の平屋
ハウスメーカー | トヨタホーム |
延床面積 | 116.73㎡(35.31坪) |
最近では平屋を希望する人も増えてきましたが、気をつけなければならないのが平屋は建築費が高くなってしまうこと。
特徴:平屋で35坪は大きめで、ファミリー向けにも広々とした空間が実現できます。キッチンからリビングやスタディコーナーが見渡せる設計になっており、家族との一体感を重視しています。玄関近くには家族用の専用玄関があり、クローゼットに直行できるため、衣類の収納や着替えが便利です。
注意点:35坪の平屋を建てる場合、土地の広さは75坪以上が理想です。平屋は1階建てゆえに2階建てと比較して広い土地が必要です。土地費用も加味すると、予算内に収めるのが難しい場合もあります。平屋は暮らしやすい一方で、土地の広さと建築費用のバランスを考慮する必要があります。
建築費用を抑えるためのポイント
注文住宅を建てる際、「できるだけコストを抑えたい」と考える方も多いでしょう。
注文住宅では、設計や仕様の工夫によって建築費を抑えることができるのが魅力です。
ここでは、建築費を抑えるための具体的なポイントについて詳しく解説します。
1. 外観や外壁材で節約する
外観のデザインや外壁材の選び方で、大幅に建築費を節約できます。
特に以下の2点に注意してみましょう。
- 総二階建てにする
1階と2階の面積を同じにする「総二階建て」にすることで、建築費を抑えられます。平屋は基礎や屋根の面積が大きくなるため、建築費が高くなりやすいです。また、1階の面積が大きくて2階が小さい場合も、基礎や屋根の面積が増えるためコストが上がります。総二階建ての間取りは、建築費用を抑えるうえで非常に有効です。 - 外壁材の選択
外壁材には、サイディング、タイル、漆喰(塗り壁)などがありますが、サイディングは比較的安価で、50万〜200万円のコスト削減が可能です。一方、タイルや漆喰の外壁は耐久性が高く、塗り替えのメンテナンス頻度が少ないため、長い目で見るとコストパフォーマンスが良くなる場合もあります。気候や耐久性なども考慮し、ハウスメーカーと相談しながら最適な外壁材を選ぶことが大切です。
2. キッチンやお風呂のグレードで節約する
キッチンやバスルームなどの水回りは、こだわりを抑えることで大きくコストダウンできます。
- キッチンとバスルームのグレードを下げる
高級グレードの設備は魅力的ですが、標準仕様から少しグレードを落とすだけで、何十万円もの節約になります。例えば、スタンダードグレードのシステムキッチンにすることで、ハイグレードと比べて約35万円の節約が可能です。また、シャワー利用が多く浴槽の使用頻度が少ない家庭では、バスルームのグレードを下げても大きな不便は感じないでしょう。 - 機能性の見極め
キッチンやバスルームにおいては、見た目だけでなく、使い勝手や耐久性も考慮が必要です。耐久性があり機能性が高ければ、グレードを少し落としても十分に満足できるでしょう。メーカーによっては標準仕様よりも低いグレードの選択肢が用意されている場合もあるので、ハウスメーカーに相談してみましょう。
3. インテリアで節約する
内装に関しても、工夫次第でコストダウンが可能です。
- 壁材の選択
壁材にはクロス(壁紙)、塗り壁、板壁などがありますが、クロスは低コストで、広く普及しています。デザイン性が高いクロスを選べば、安価でおしゃれな仕上がりにすることも可能です。 - 照明器具の選び方
照明器具は種類によって価格の幅が大きく、ハウスメーカーから勧められるものは高額になりがちです。自分で照明器具を購入して取り付ける「施主支給」にすると、費用を3割〜5割ほど抑えられる場合があります。例えば、インターネット通販で購入するなどの方法で、コストダウンが可能です。 - 施主支給の確認
ただし、ハウスメーカーや工務店によっては、施主支給がNGの場合もあるので事前に確認が必要です。施主支給が可能な場合は、あらかじめ仕様や設置方法について打ち合わせを行いましょう。施主支給によってかえって手間が増えたり追加費用が発生することもあるので、その点も考慮する必要があります。
4. 間取りや設計でコストダウン
間取りや設計を工夫することで、建築費を抑えることができます。
- シンプルな形の間取りにする
凹凸の少ないシンプルな形状にすることで、壁や屋根、基礎の面積を抑えられ、建築コストも下がります。また、施工も簡単になり工期が短くなるため、労働費も削減できます。特に正方形や長方形の間取りはコスト効率が良いとされています。 - 部屋数を減らす
部屋が増えるほど、壁や床、天井の面積も増え、施工費用が上がります。家族の人数やライフスタイルを見極め、必要最低限の部屋数にすることで、無駄なスペースをなくし、コストを抑えられます。 - 共有スペースの工夫
リビングとダイニングを一体化させたり、オープンなLDKにすることで、スペースを有効活用できると同時に建築コストも節約できます。また、廊下の少ない間取りにすることで、施工面積を減らすことが可能です。
2,000万円台で建築可能なハウスメーカー
2,000万円台の予算で家を建てたい場合、地元のビルダーや工務店を選ぶと、多くのケースで予算内に収めることが可能です。
しかし、大手ハウスメーカーでは2,000万円台で建築できないこともあります。ここでは、2,000万円台で注文住宅を建てることができる可能性のあるハウスメーカーをご紹介します。
なお、積水ハウス、大和ハウス、住友林業、セキスイハイム、三井ホームなどの大手ハウスメーカーは予算が足りない可能性が高いため、今回は除外しています。
また、LIFULL HOME’Sなどのポータルサイトを利用して地域や金額別にカタログを取り寄せ、相場を確認するのもおすすめです。
アキュラホーム
アキュラホームは、全国の約250社のビルダーや工務店とネットワークを形成し、規模のメリットを活かして資材や設備品を大量仕入れすることで、適正価格での提供を実現しています。
また、自社施工にこだわることで、中間マージンを削減し、低価格を実現しています。
アキュラホームの強み
デザイン性の豊富さが評価されており、SNSでも「デザイン性の高さ」が評価されています。
実際にTwitterやInstagramでもアキュラホームでマイホームを建てた人の多くが「デザイン性の高さ」が決め手になったという投稿が目につきます。
5,715件もの応募作品が集まった2022年グッドデザイン賞では、わずか0.4%という狭き門を突破し、アキュラホームの「超空間の家」がグッドデザイン賞を受賞しています。
アキュラホームの弱み
一部のハウスメーカーのように強力な特徴やキャッチフレーズが少なく、「これがアキュラホーム」という独自のイメージに乏しい面があります。
ダイワハウスといえば「天井が高い家」、一条工務店といえば「高気密高断熱の家」、セキスイハイムは「おひさまハイム」というように、ハウスメーカーごとに代名詞となっているキャッチフレーズがあります。
しかしアキュラホームには、パッと頭に浮かぶようなキャッチフレーズもなければ、他のハウスメーカーより突出した強みも思い浮かびません。
タマホーム
タマホームはローコスト住宅の先駆者で、高い知名度を誇ります。
人気商品「大安心の家」は標準仕様が充実しており、坪単価は40~45万円ほどで、35坪程度の家なら2,000万円前半に抑えられることもあります。
さらに、ワンランク上の「大安心の家プレミアム」も選べます。
タマホームの強み
耐震等級3(最高等級)を標準仕様とし、地震に強い構造です。
断熱等性能等級4も満たしており、冷暖房効率も良いです。
日本全国に拠点を持つため、幅広い地域で建築が可能です。
タマホームの弱み
初期保証期間が10年と短く、大手メーカーの30年保証に比べると短い点がデメリットです。
商品ラインナップは地域によって異なり、選択肢が限られることがあります。
たくさんのラインナップから住まいを選びたい人や、保証期間や内容を重視したい人にとっては、デメリットに感じるかもしれません。
アイフルホーム
アイフルホームは全国展開するローコスト住宅メーカーで、フランチャイズ展開している点が特徴です。
多くの場合、地元の工務店がアイフルホームと契約し、家づくりを行っています。
人気商品「すごい家」は、健康に配慮した設計で、家族の快適な生活を目指しています。
坪単価はローコスト住宅としては少し高めの60万円~となっていますが、40坪くらいまでの家であれば予算2,000万円台で検討できます。
アイフルホームの強み
木造軸組工法で間取りの自由度が高く、ライフスタイルに合わせたリフォームも可能です。
次世代制震システム「イーバス」も採用し、耐震性も高いです。
アイフルホームの弱み
初期保証期間が20年と大手に比べると短めで、保証内容が気になる方にはデメリットと感じるかもしれません。
また、LIXILグループが運営しているため、設備はLIXIL製品が標準仕様となり、他社製品はオプション扱いで割高です。
パナホーム(パナソニックホームズ)
パナソニックホームズは平均坪単価75万円ですが、フランチャイズ展開している「パナソニックビルダーグループ」なら平均65万円で建てられる可能性があります。
木と鉄を融合した「テクノストラクチャー工法」により、耐震性とデザイン性を両立しています。
パナソニックビルダーグループの強み
テクノストラクチャー工法による耐震性の高さが魅力です。
耐震等級は最高水準の「等級3」で、長く大切に暮らせる長期優良住宅に対応しています。
構造計算はパナソニックが担当し、保証書も発行されるため、安心して依頼できます。
パナソニックビルダーグループの弱み
設備はパナソニック製品が標準仕様で、他社製品を希望する場合は割高になる可能性があります。
コストを抑えるためには標準仕様での対応が必要です。
一条工務店
一条工務店の代表商品「i-smart」「i-cube」は、それぞれ坪単価が72万円と65万円です。
i-cubeを選べば、予算2,000万円台での建築も現実的です。
i-smartの方が人気がありますが、予算重視ならi-cubeが選択肢となるでしょう。
一条工務店の強み
高い断熱性・気密性を誇り、全館床暖房が標準仕様で冷暖房費を抑えながら快適に過ごせます。
モデルハウス仕様がほぼ標準仕様で、他のメーカーのように多くのオプションを追加せずに、満足度の高い住まいを実現できます。
一条工務店の弱み
木造枠組壁工法のため、間取りの自由度がやや低く、間取りに強いこだわりがある場合には難しい面があります。
シンプルなデザインが中心で、凝ったデザインを希望する方には物足りないかもしれません。
ユニバーサルホーム
ユニバーサルホームは、独自の「地熱床システム」と高性能外壁材「ALC」により、ローコストでありながら快適で省エネの住宅を提供しています。
地熱を利用して冬も温かく、電気代も抑えられる工夫が施されています。
高性能でありながら坪単価は平均50万円ほどなので、予算を抑えて快適な家を建てたい人にはおすすめのハウスメーカーだと思います。
ユニバーサルホームの強み
地熱床システムはユニバーサルホームの特許技術で、電気代がかからず、冬でも快適に過ごせます。
耐震性にも配慮しており、保証も充実しています。
ユニバーサルホームの弱み
床下がないため、床下収納が設けられません。
小さな住居では収納不足を感じる可能性があります。
また、地熱の影響で湿気対策が必要な場合もあります。
桧家住宅
桧家住宅は全館空調システム「Z空調」を導入し、1年を通じて快適な室温が保たれる住宅が特徴です。
坪単価は平均55万円で、40坪でも2,800万円程度で建てることが可能です。
桧家住宅の強み
全館空調システムが標準装備されており、導入・維持費ともに比較的安価です。
耐震等級3(最高等級)の住宅が建てられるため、地震に強い構造です。
桧家住宅の弱み
間取りの自由度が低く、あらかじめ決められた規格から選ぶスタイルです。
また、初期保証は10年と短く、有償メンテナンスを行うことで延長が可能です。
土地込みで2,000万円台のマイホームは可能か?
これまでは「建物の建築費用」だけを前提に2,000万円台でのマイホーム計画について解説してきましたが、「土地込みで2,000万円台に収めたい」と考える方もいるでしょう。
土地代も含む場合、予算はさらに厳しくなりますが、工夫次第では実現可能です。
たとえば、2階建てで延床面積30坪程度の家を建てる場合、土地代を800万円以下に抑えられれば、建物のコストも含めて予算2,000万円台で収めることが可能です。
以下に具体的なケースを紹介します。
土地込み2,000万円台の参考例①:タマホーム「大安心の家」
タマホームの人気商品「大安心の家」を使い、坪単価を45万円として計算してみます。
この商品はローコスト住宅で、標準仕様が充実している点が特徴です。
まずは建物に掛かる費用ですが、建物工事費+付帯工事費+その他諸費用の3つを考える必要があります。
大まかな計算となりますが、「付帯工事費は建物工事費の20%」、「その他諸経費は建物工事費の10%」程度と想定します。
建物費用の内訳
- 建物工事費:30坪 × 45万円 = 1,350万円
- 付帯工事費(建物工事費の20%)= 1,350万円 × 20% = 270万円
- 諸費用(建物工事費の10%)= 1,350万円 × 10% = 135万円
これらを合計すると建物費用は1,755万円です。消費税を含めると、総額で1,930万円が建物にかかる費用となります。
土地代の内訳
- 土地代:800万円
- 仲介手数料:800万円 × 3% + 6万円(税別) = 33万円
- 登記や測量等の諸経費:25万円
土地代の合計が858万円となります。建物費用(1,930万円)と土地代(858万円)を合わせると、総額は2,788万円となり、土地込みで2,000万円台に収めることが可能です。
土地込み2,000万円台の参考例②:一条工務店「i-smart」
次に、ハイブランドに分類される一条工務店の「i-smart」を例に、同じ条件で計算してみます。
一条工務店は性能や標準仕様の高さで知られており、人気も高いメーカーです。
坪単価70万円として計算します。
建物費用の内訳
- 建物工事費:30坪 × 70万円 = 2,100万円
- 付帯工事費:2,100万円 × 20% = 420万円
- 諸費用:2,100万円 × 10% = 210万円
これらを合計すると建物費用は2,740万円。消費税を含めると、総額は3,014万円に達します。
同じ土地代を想定すると、建物費用(3,014万円)と土地代(858万円)を合わせた総額は3,872万円となり、大きく予算をオーバーしてしまいます。
このため、ハイブランドのハウスメーカーで2,000万円台に収めるのは難しいと言えます。
予算2,000万円台に収めるためのポイント
土地から購入して予算2,000万円台に抑えたい場合、以下の点に注意する必要があります。
- ローコスト住宅メーカーの選択
- 大手ハウスメーカーは坪単価が高く、土地込みの予算2,000万円台での建築は難しいことが多いです。タマホームやアイフルホーム、ユニバーサルホームなどのローコストメーカーを選ぶと実現可能な場合が多くなります。
- 家の大きさを30坪程度までに抑える
- 予算内で収めるには、建物の坪数を減らすことも有効です。30坪程度であれば、多くのメーカーで2,000万円台に収めることができる可能性があります。
- 土地代を800万円以下に抑える
- 予算内で土地代を収めるために、物件選びが重要です。特に都市部や人気エリアでは難しいですが、少し郊外を選んだり、土地の面積を抑えることでコストダウンが可能です。
- 見積もりの比較とメーカー選び
- いくつかのハウスメーカーから見積もりを取り、細かく比較検討することが重要です。ハウスメーカーごとに得意な価格帯や特徴が異なるため、各社のカタログやオンラインでの相談サービスを活用しながら、コスト削減に適したメーカーを選びましょう。
まとめ
土地込みで予算2,000万円台に収めるには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
大手ハウスメーカーでこの価格帯を実現するのは難しいため、坪単価50万円以下のメーカーを選び、土地代を800万円以下に抑えることが基本です。
複数のハウスメーカーから見積もりを取り、最適なプランを見つけることが、予算を抑えつつ理想の家を実現するための第一歩です。